八条学園騒動記
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第六百六十三話 最強のロボットを造るその十一
「そうなる」
「そうですよね」
「そしてじゃ」
博士は野上君にさらに話した。
「それが百パーセントになるとな」
「カロリーを使い過ぎてですね」
「身体がもたぬのかもな」
「そうなんですね」
「それこそ一日一万五千キロカロリー摂取してじゃ」
そこまでしてというのだ、アントニオ猪木という偉大なプロレスラーが一日それだけ摂取し七千キロカロリー分のトレーニングを行い八千キロカロリーオーバーとなり糖尿病になってしまったという。
「やっていけるのかものう」
「脳を百パーセント使うことになったら」
「とてもそれだけ食えん」
博士は言い切った。
「毎日な」
「普通の人はそこまで食べないですね」
野上君も答えた。
「一日一万五千キロカロリーなんて」
「そうでもせんとな」
「脳を百パーセント使うとですか」
「もたぬやもな」
「だからどの生きものも脳は百パーセント使っていないですか」
「そうじゃ、実際わしはかなり食べておるな」
博士は自分のことも話した。
「そうであるな」
「そうですね」
野上君もそれはと答えた。
「今朝もそうでしたし」
「そうであるな」
「お酒も飲まれますし」
「酒にもカロリーがあるからのう」
ただし人工的に造られた傾向が強いとノンカロリーのものもある。
「だからな」
「カロリー摂取にもなりますね」
「エウロパで食欲がないと朝飯代わりになる」
ドイツでそうしている様にというのだ。
「先程話した通りにな」
「そうですね」
「兎角カロリーを摂らんとな」
博士はというのだ。
「動けぬ」
「それは誰でもですね」
「生きものでもな、わしは死なぬが」
不老不死でもある。
「しかし空腹だとじゃ」
「動けないですね」
「そうじゃ」
実際にというのだ。
「これがな」
「死ななくても動けなくなりますね」
「うむ」
野上君にこのことも話した。
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