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オズのホボ王子

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第十一幕その七

「自分だけだよ」
「もう自分以外はね」
「ないわね」
「他人はどうでもよくて」
「自分がどうか」
「そんな人は国もね」
 彼等はというのです。
「大事にしないしね」
「人もその場所も」
「そう、大事にしないで」
「いいことはしないわね」
「自分の為だけに何かをして」
「その人がいる場所は悪くなるわね」
「そうなるしかないよ」
 王子は苦い顔で述べました。
「まさにね」
「絶対にそうね」
「しかしそうした者はどうすればその性根が治るか」
 王様は思いました。
「それは考えないとのう」
「そうですね」
 王子もその通りだと頷きました。
「関わりたくなくても」
「その様な者がおること自体がな」
「よくないことですからね」
「何とかせねばのう」
「その性格を正すことですね」
「外の世界にはおる様だしのう」
「ええ、そんな人が少しでもいなくなると」
 王子はさらに言いました。
「世の中はよくなります」
「そうであるな」
「性格に問題があったら治す」
 恵梨香は言いました。
「怪我と同じですね」
「性格が悪くてもそれはよくなりますね」
 ナターシャも言います。
「そうなる経験を積んだり学べば」
「改心って言葉がありますからね」
 神宝はこの言葉を出しました。
「ですから」
「そうした人は修行したりいい人に会ったり」
 カルロスは考えました。
「神様の教えを聞くことでしょうか」
「そういうことをしたらいい人になります?」 
 ジョージも考えて言います。
「そうしていくと」
「そうだね、ただ生半可ではよくならない人もいるね」
 教授が五人に答えました。
「そうした人はじっくりとね」
「修行してもらいますか」
「いい人にも会ってもらって」
「そして神様の教えを聞く」
「じっくりとそうしてもらって」
「そして正しくなってもらうべきですか」
「それがいいね、一年修行して駄目なら二年とね」
 それだけというのです。
「してもらうべきかな」
「オズの国だとね」
 モジャボロはこの国のことを考えてお話します。
「まあ普通に楽しんでいたら」
「それで、ですよね」
「それが心の修行になって」
「いい人とも出会えますし」
「神様の教えにも触れられるので」
「オズの国では楽しんで生活すること自体がですね」
「いい人になる為の暮らしだね」
 そうだというのです。
「オズの国はそのこともいいことだね」
「そうですよね」
「いい場所でいい人達ばかりで」
「それで楽しめて」
「もういつも心が表れて磨かれて」
「いい人になれる世界ですから」
「だから前のノーム王も妖魔達もカリダもね」
 彼等もというのです。 
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