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オズのホボ王子

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第十一幕その三

「他の人と変わったところはないよ」
「そうなんだね」
「本当にわからないよ」
 教授は首を傾げさせて述べました。
「このことは」
「ううん、調べてもわからないんだ」
「それも何度もね」 
 そうしてというのです。
「これがね」
「ほっほっほ、謎の子供じゃな」
 歌と踊りを終えた王様が面白そうに言ってきました。
「これはよいぞ」
「いいんですか」
「面白いではないか」
 王様はジョージに答えました。
「人間謎もあるとその分魅力が増すであろう」
「そうしたものですか」
「そうしたところもあるとな」
「そんなものですか」
「わしはそう思う」
「王様としては」
「そうじゃ、だからな」
 それでというのです。
「わしはボタンが大好きじゃ」
「この子が」
「だからこの国に来たらいつも一緒に遊んでおる」
 そうもしているというのです。
「急に来て急にいなくなるが」
「それでもですね」
「そうしておる」
「そうですか」
「急にいなくなるのも一興じゃ」
 面白いというのです。
「このこともな」
「喜んでくれるなら嬉しいよ」
 ボタンとしてはそうでした。
「それならね」
「そうなのじゃな」
「王様がね」
「ならこれからも喜んでいいか」
「いいよ」
 王様ににこりと笑って答えます。
「そうしてくれてね」
「ではこれからもな」
「うん、喜んでね」
「有り難いことじゃ、それとじゃ」
「それと?」
「これまで何度かボタンのことを歌って踊っておるが」
 それでもというのです。
「今もそうしていいかのう」
「うん、いいよ」
 またこう答えるボタンでした。
「それじゃあね」
「そうさせてもらうぞ」
 王様は早速でした。
 歌って踊ります、その歌は確かにボタンを歌ったもので。
 踊りは今度はヒップホップでした、その歌とダンスが終わってからジョージ達五人はこう言いました。
「いい歌だったね」
「ボタンへの親しみが込められていて」
「ダンスも派手で軽快で」
「どれもよかったわ」
「そうだったわね」
「というか王様って本当に身軽ね」 
 王女が見てもです。
「身体も柔らかいわ」
「リズム感もあってだね」
「身体のバネも凄くて」
 王子にも答えます。
「本当にね」
「見事よ」
「そうだね」
「今回特に身体の柔らかさが目についたわ」
 王様のこのことがというのです。 
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