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オズのホボ王子

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第十幕その六

「そうしてね」
「王宮におられるから」
「いつもね」
 それでというのです。
「王宮もだよ」
「大丈夫だね」
「そうだよ、だからリンキティンク王の国も」
「二人がいなくてもなんだ」
「大臣さんがおられるなら」
 それならというのです。
「こうした場合はね」
「いいんだね」
「そう思うよ」
「教授としては」
「そうだよ」
「まあどちらが正しいとは言えないね」
 弟さんはチェリーのタルトを食べつつ言いました。
「このことは」
「もうだね」
「それぞれの考え方だから」
 お兄さんにお話します。
「だからね」
「それでだね」
「どちらが正しいかは」
「言えないんだね」
「若し大臣さんがおられないなら」
 それならというのです。
「もうね」
「駄目だね」
「そうなるけれど」
 それでもというのです。
「今はね」
「それでいいともだね」
「考えられるよ」
「そうなんだね」
「僕が思うにね」
 こう言うのでした。
「どちらも一理あるよ」
「正しいと言えるんだ」
「それが政治だよ」
「正しいことは一つとは限らないんだ」
「そうだよ」
 笑顔での言葉でした、そうしたお話もしながらです。
 皆でおやつを楽しみました、その後で。
 皆は旅を再開して歩いていき。
 遂に首都に来ました、その首都に入って王子は笑顔で言いました。
「懐かしき我が家にね」
「戻って来たのね」
「そんな感じだよ」 
 王女に笑顔で答えます。
「そしてね」
「これからは」
「うん、パーティーの用意をね」
 それをというのです。
「僕も参加して」
「進めていって」
「皆が来たら」
 その時はというのです。
「是非ね」
「楽しいパーティーを開くのね」
「そうするよ」
 是非にというのでした。
「これからはね」
「そうよね」
「それはそれで楽しみだし」
「楽しみは続くわね」
「これからもね」
 そうだというのです。
「だからうきうきしているよ」
「それは何よりね」
「そして一番嬉しいことは」
 王子はさらに言いました。
「リンキティンク王に会えることだよ」
「そのことがよね」
「久し振りに会えるからね」
 王子にとって一番の親友であるこの人と、というのです。 
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