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オズのホボ王子

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第九幕その六

「私達は退屈を経験したらどうなるかしら」
「すぐに退屈から逃れようとするだろうね」
「何かをして」
「楽しいことをね」
「そうするのね」
「退屈から逃れたいなら何かをすることだよ」
 そうすべきだというのです。
「やっぱりね、リンキティンク王なんかね」
「あの人はまた凄いわね」
 姫から見てもです。
「いつも歌ってはしゃいでね」
「遊んでいるね」
「騒がしい位にね」
 パンに苺のシャムをたっぷりと塗りつつ言います、見ればそのジャムもウィンキー産で黄色いものです。
「何かしているわね」
「それでだよ」
「退屈なんてよね」
「もう退屈の方から逃げていく位にね」
 そこまでというのです。
「何かをしているね」
「そうね」
「自然とすることを見付けて」 
「そうしてよね」
「楽しんでいるからね」 
 だからだというのです。
「あの人はね」
「退屈をしないどころか」
「退屈の方から逃げ出す位にだよ」
 そこまでというのです。
「楽しんでいるよ」
「それはとてもいいことね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「もうあそこまでいくと天才だね」 
 王子はサラダを食べながら笑って言いました。
「あの人は」
「楽しいことをする天才ね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「そこまでのね」
「天才となると」
「そうはね、まして自然だから」
 リンキティンク王はというのです。
「尚更だよ」
「真似出来ないわね」
「いつもそう思っているよ」
「王子にしても」
「そうなんだ」
 こうお話しました。
「だから正直に凄いと思ってるよ」
「凄いですね、確かに」
「あの人は」
「いつも楽しく過ごされて」
「退屈なんか無縁ですからね」
「あんな朗らかな人はいないですよ」
「あの朗らかさときたら」
 王子はジョージ達五人にも笑って言いました。
「オズの国でもそうはいないよ」
「そこまでですよね」
「あの人についても」
「オズの国も色々な人がいますけれど」
「その中でも本当に」
「あの人は特別ですね」
「うん、パーティーではあの人にも会えるから」
 そのリンキティンク王にもといのです。
「楽しみにしていてね」
「そうさせてもらうわ」
 ランクイデイア姫も笑顔で応えました。
「その琴もことも楽しみにしてね」
「そうしてだね」
「お邪魔させてもらうわ」
「それではね」
 笑顔でお話をしてでした。
 姫もパーティーに参加することになりました、そうしてです。
 その後は姫のお顔のお話になりました、姫はお食事の後でこんなことを言いました。 
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