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八条学園騒動記

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第六百五十九話 愚かも極まるとその四

「それがいいって言ったんだから」
「私達だってそうだしね」
「そんな奴どうなってもいいわね」
「それより他の人達よ」
 ペリーヌは言い切った。
「むしろね」
「そうなるわね」
「そんな奴はどうなってもいいから」
「他の人達を助けないとね」
「他の人の命のことは考えないで自分だけ助かればいいとか」
「そうした考えの奴はね」
「例えばそいつ一人で済むなら」
 犠牲がというのだ。
「もうね」
「そいつを真っ先に突き出してね」
「さっさとどうにもしてもらって」 
 殺されようがそうされようが構わないというのだ、自分さえよければいいのなら他の者からどう思われるか言うまでもないことだ。
「死んだら大喜び」
「他の人が助かるなら」
「それでよしね」
「冥福も祈らないわね」
「そんな奴だとね」
「というか本当にそんな馬鹿が子供だったら」
 プリシラはしみじみと思った。
「私が親だったら泣くわ」
「こんな馬鹿な子供持ったのかってね」
 エイミーも頷いて応えた。
「それでこんな馬鹿育てたのかってね」
「泣くわね」
「悲しくてね」
「そこまで馬鹿だと」
 権力それが守る法律がないとどんな社会になるかそしてそれに反対するなら無差別殺人をしてもいいと言って被害者や遺族の命や苦しみ、悲しみをわからずわかろうともしないまでに愚かならというのだ。
「親だとね」
「泣くわね」
「これまで育てたのが間違いか」
「そうまで思ってね」
「もう究極の親不孝ね」
「馬鹿も極まり過ぎて」
「普通の馬鹿ならいいにしても」 
 ペリーヌはまた述べた。
「そこまでなったら本当に終わりね」
「自分しかないっていうのもわかるしね」
 エイミーはペリーヌに応えた。
「もう権力の方にいる人達とかじゃなくて」
「馬鹿かどうかを見るとね」
「ここまで馬鹿だと」
「生きる価値すらないから」
「もうね」
 そこまでだというのだ。 
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