夢幻水滸伝
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第二百四十話 退治し迎え入れその七
「ええかと」
「鰐とかもな」
「食べて美味しいです」
「鶏肉みたいな味でな」
「毒がなければですが」
あくまでこれが前提だというのだ。
「この世界では大型の蛙でも種類によってはです」
「毒があったりするな」
「毒を使い肉や皮にもです」
「毒があったりするな」
「そやからそうした種類はです」
「食ったらあかん」
「あたるどころでは済みません」
そうした蛙を食べた場合はというのだ。
「河豚と同じです」
「死ぬと思ってええ」
「鉄砲でしね」
郁は河豚と聞いてこう言った。
「ほんまにでし」
「あたると死ぬので」
「鉄砲と同じですし」
「そうです、鉄砲にあたることも河豚にあたることも同じです」
巴は郁にその通りという顔で述べた。
「死ぬという意味では」
「そうでしね」
「ですからそうした蛙は食べてはいけませんが」
「毒がないならでしね」
「食べても構いません、むしろです」
「美味しいでしね」
「蛙はそうですし鰐もです」
この生きものもというのだ。
「美味しいので」
「食べるべきでしね」
「また生きものの皮は役に立ちます」
肉は食べられてというのだ。
「そうですさかい」
「そちらも役立てるべきでしね」
「鰐の皮、虎や熊の毛皮もで」
「羊や山羊の系列のモンスターもでしね」
「鳥もです」
この系統のモンスター達もというのだ。
「羽毛がです」
「役に立つでしね」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「そちらも用いればええです」
「冒険者が退治して食べてもええでしね」
「そして売っても。肉もそうで」
「毛皮や羽毛もでしね」
「同じです、ただそれで乱獲をされたら困るので」
「そこは抑えるでしね」
「そうしてもらいます、大事なのは異常繁殖しているので数を減らすことで」
政の観点から述べた。
「絶滅なぞです」
「あってはならないでし」
「それはそれで生態系ひいては環境を破壊します」
「だから許さないでしね」
「その為には肉や毛皮の価格は高くならない様に抑えるよりも」
それよりもというのだ。
「一人で一度にどれだけ売れるか」
「それを決めるでしね」
「さもないと本当に乱獲につながります」
肉や毛皮を売らせても獣やモンスターを多く倒させると、というのだ。
「それは防ぎたいので」
「ほんま生きものって乱獲で絶滅するさかいな」
呉は鋭いそして嫌なものを見る目で述べた。
「オオウミガラスとかドードーとかな」
「ステラーカイギュウもですね」
「生きものによっては簡単にな」
「強い獣やモンスターでもそれは同じです」
乱獲されると、というのだ。
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