八条学園騒動記
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第六百五十八話 お姫様と悪役令嬢その十一
「だからね」
「警護は必要よね」
「何かあってからじゃ遅いから」
「だからプライベートを犠牲にしてでも」
「立場のある人には誰かが傍にいる」
「そうしないとね」
「実際暗殺ってあるのよね」
プリシラは嫌そうに言った。
「昔から」
「連合でもたまにあるでしょ」
カトリはプリシラに述べた。
「嫌なことだけれど」
「ええ、爆弾とか狙撃とか」
「キチガイはね」
「もう何でもするのね」
「道理に合わないとかね」
そうしたことはというのだ。
「どうでもいいから」
「それでよね」
「暗殺もね」
それもというのだ。
「やるから」
「警護はちゃんとしないと駄目ね」
「立場のある人はね」
「本当に慕われてるなら襲われないとか」
「それキチガイがいないならでしょ」
カトリはまたこの言葉を出した、彼女にとってキチガイ即ち狂人とは理屈も道理もない当然話し合いも出来ない存在なのだ。
「そうでしょ」
「ええ、それでキチガイはね」
「いるのよ」
世の中にというのだ。
「自分が絶対に正しくて」
「それでよね」
プリシラはカトリのテロリストについての話に眉を顰めさせて応えた。
「自分以外の意見は認めなくて」
「それでそうした意見の持ち主には何をしてもいい」
「そう考えていてね」
「テロをしてね」
「殺してもいいのよね」
「カルトとか」
そうしたものでというのだ。
「もうね」
「テロも何でもね」
「やって」
「皇室や王室の方々も」
「テロの標的にするのよね」
「そうした連中もいるから」
「世の中キチガイもいる」
ペリーヌも述べた。
「そうなのよね」
「残念ながらね」
カトリはここでも嫌そうに述べた。
「階級とか貧富とか信仰とかね」
「言ってよね」
「あと搾取とか収奪とか異端とか邪教とか」
「何か言い出して」
「それでね」
そのうえでというのだ。
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