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オズのホボ王子

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第五幕その二

「だからだよ」
「カレーね」
「あのカレーを食べよう」
「わかったわ、じゃあね」
「まずはだね」
「そのカレーを食べに行きましょう」
 王女も賛成しました、そうしてです。
 皆でそのカレーがある洋食屋さんに行きました、そこのカレーはです。
 実際にご飯とルーが最初から混ぜてあってです。
 カレーの真ん中がくぼめられていてそこに生卵があります、王子はそのカレーを見てそのうえで言いました。
「実際に見ると」
「また独特ですよね」
「独特なカレーですよね」
「他にはないですよね」
「オズの国の何処にも」
「そうしたカレーですよね」 
 ジョージ達五人が王子に応えます。
「そうですよね」
「けれどこのカレーがなんです」
「物凄く美味しいんです」
「外見だけでなくてです」
「味も他にないんですよ」
「そうなんだね、それでだよね」  
 王子は五人に尋ねました。
「生卵の上におソースをかけて」
「はい、そうしてです」
「スプーンでカレーと混ぜるんです」
「そうして食べるんですよ」
「それがこのカレーの食べ方なんです」
「食べ方も独特なんですよ」
「そうだね、それではね」
 王子も応えてでした。
 五人と実際にカレーを混ぜてから一口食べました、そのうえで言うことはといいますと。
「美味しいよ」
「そうですよね」 
 ジョージが笑顔で応えます。
「このカレーは」
「僕達も最初見てこんなカレーあるんだって驚きましたけれど」
 カルロスも食べつつ言います。
「これが食べたら」
「生卵とも合っていて」
 神宝も笑顔で食べています。
「滅茶苦茶美味しいんですよ」
「何でお客さんに最初から温かいものが食べられる様に」
 ナターシャはこうお話しました。
「最初からご飯とルーが混ぜられているそうです」
「それでこうしたカレーでして」
 恵梨香も言います。
「外の世界の大阪でもあるんですよ」
「そうなんだね、こうしたカレーもあるんだ」
 まさにと頷いてでした。
 王子はそのカレーをさらに食べてこうも言いました。
「これは病みつきになるよ」
「そうなのよね」 
 王女もその通りだと応えます。
「このカレーは。それとね」
「それと?」
「別に急がないでしょ」
 王子にカレーを食べつつ応えました。
「そうでしょ」
「時間はまだまだあるよ」
「そうでしょ、だったらね」
 それならというのでした。
「この街に暫く留まって」
「そうしてなんだ」
「ええ、街のあちこちを巡りながら」
「お城やお寺や神社や塔をだね」
「それぞれ大阪城、四天王寺、住吉大社、通天閣っていうの」
「そうした場所を巡って」
「そうしてね」 
 そうしながらというのです。 
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