夢幻水滸伝
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第二百三十七話 武の用い方その七
「そやけどな」
「それでもですね」
「そうしたもんが統一されててな」
そうなっていてというのだ。
「ほんまにな」
「政が楽ですね」
「そのことはな、ほなな」
「線路もですね」
「敷くで」
その様にしていくというのだ。
「ええな」
「洛陽と太原をつなぎ」
「やがては青島ともでな」
「勢力圏全体にですね」
「線路を敷くで」
そして列車を走らせるというのだ、そう話してだった。
実際に洛陽と太原がつながるとだった、三人は線路の施設にかかった。そこで多くの人夫と技術者それに予算を投じたが。
多くの人と金が動いてだった。
「景気がよくなっているでし」
「そうなってるな」
呉は郁に応えた、三人で施設現場を観つつ話している。
「線路の施設はじめてから」
「人夫の人達にお給料も弾んでるでし」
「それで金使ってくれてな」
「それで、でし」
まさにというのだ。
「お金が動いてでし」
「経済が活性化してる」
「ええことでし」
「公共事業もです」
巴も言ってきた、右手には羽毛の扇がある。
「こうして大々的に行いますと」
「経済の活性化になるな」
「そうです、役に立つものが出来て」
そうしてというのだ。
「経済も活性化する」
「ええことやな」
「勿論迂闊に行うとデメリットが生じます」
「それは何でもやな」
「ですが効果的に用いれば」
「こうなるな」
「はい、華陀も言っていますね」
この世界では医療の神の一柱となっている伝説的名医である、二世紀に既に麻酔薬を用いていたという。
「人の身体は常に動かしてこそです」
「健康になるな」
「それは経済も同じでして」
「動かした方がええ」
「時には緊縮財政も必要ですが」
それでもというのだ。
「やはりです」
「こうして動かすべきやな」
「左様です、我等の景気がよくなり」
そうなってとだ、巴はさらに話した。
「三省の多くの勢力がです」
「興味を持ってるな」
「はい」
そうなっているというのだ。
「今は、それでです」
「加わることもやな」
「検討しています」
「当然そうした勢力はな」
「受け入れますね」
「街も村もな」
「そして賊も」
「賊も罪が軽いとな」
それならというのだ。
「別にや」
「降ってきてもええですね」
「そうする、ほなな」
「そうした勢力を受け入れていき」
「勢力を拡大させるで」
「それでは」
「このままいくとでし」
郁がまた言ってきた。
「河南省の西と山西省はでし」
「完全にやな」
「僕ちん達の勢力に入ってくれるでし」
そうなるというのだ。
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