ヘタリア学園
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第九百三話 フライパンは何処だ ☆
第九百三話 フライパンは何処だ ☆
フランスといえば料理です。何か他にもあれやこれやと得意なものがあると自慢していますし実際にそれはある程度以上嘘ではありません。そうした人ですがある日自分の家にあるフライパンを探していました。
「どないしたんや」
スペインがその彼に声をかけます。
「何か色々探してるやないか」
「いやよ、家のフライパンがよ」
自分の家のキッチンの中をあちこち探し回りながらそのスペインに答えるのでした。
「ないんだよ。それも一つもな」
「フライパンがないって?」
「そうだよ。このままじゃ料理が作れねえんだよな」
こう言って困った顔になっています。
「御前知らないか?フライパンな」
「俺も今来たばかりやからな」
スペインもこう尋ねられて一緒に探してあげています。けれどそれでも見つからないのです。何故か一つもです。
「けれどホンマにないな。前来た時はあほ程あったのにな」
「何処に行ったんだ?本当に」
「フライパンなんか誰が何に使うんや?」
スペインも首を捻るばかりです。
「あんなもん取っても何にもならへんやろ」
「そうだろ?本当に誰が何で取って行ったんだ?」
とにかくフライパンがないと料理がかなり制限されるのでフランスも頑張って探しています。
「あんなのよ。このままじゃ煮物だけしかできねえぞ」
「それも困るしなあ」
「オムレツが食えねえじゃねえかよ」
とにかくフランスの家の台所からフライパンが全部なくなってしまったのでした。さて、一体誰が取って行ったのでしょうか。
第九百三話 完
2009・9・2
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