恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百十九話 曹操、乳を飲むのことその四
「あたいなんてまな板だぜ。もっともっと欲しいんだよ」
「胸そんなに欲しいの」
「欲しいよ」
言葉はかなり切実なものだった。
「実際にな」
「けれど何か陸遜さん達の話を聞いてると」
「何なんだよ」
「肩凝るらしいわよ」
そうだというのだ。
「張勲さんなんて中身もそうみたいだし」
「あの人なあ。羨ましいよな」
「けれど文ちゃんは胸より」
「あたいは?胸より?」
「もうちょっと博打を控えた方がいいと思うわ」
こう言うのだった。
「最近勝ってるの?」
「ぼちぼちか?」
「麻雀?」
「最近な。小清水とか植田とかいうのが出て来たんだよ」
こんな話にもなる。
「そいつ等がやけに押しててよ」
「負けてるの?」
「いや、あたいはプロだからな」
麻雀にかけてはかなりだった。文醜はそちらで食べられる程でもあるのだ。
「おいそれとはやられないけれどな」
「それでも苦戦してるの?」
「相手をしたことないけれど強いみたいだな」
文醜は真顔で言う。
「あたいもうかうかしてられないんだよ」
「何かと大変なのね」
「けれど麻雀よりもだよ」
それ以上にだった。とにかく今の文醜は。
「胸だよ胸」
「結局そこなのね」
「そうだよ。胸が大きいっていうのはな」
ここから力説に入った。
「それだけで勝ち組なんだよ」
「そうかしら」
「乳こそ全てだよ」
こうまで言うのだった。
「だからだよ。あたいこれからはな」
「お乳飲むのね」
「具体的には牛乳か?」
文醜は早速言った。
「それでいこうかって思うんだけれどな」
「じゃあ飲んでみたら?身体にいいのは間違いないし」
「ああ、そうするな」
こうしてだった。文醜は牛乳を飲みはじめた。するとだ。
次の日だ。早速だった。こう顔良に話した。
「大変なことになったよ」
「大変なことって?」
「いやさ、昨日牛乳を酒の代わりに飲んだんだよ」
「お酒の代わりに?」
「そうしたら早速だよ」
こうだ。たまりかねた口調で話すのである。
「出るわ出るわでな」
「胸が?」
「違うよ。あたい実は便秘だったんだよ」
「ああ、そっちがなの」
「出たよ。一気にな」
実に晴れ渡った顔での言葉だった。
「何かもうすっきりしたよ」
「そこまで出たの」
「気持ちいいぜ。だからな」
「私も飲んだらどうかっていうのね」
「ああ。斗詩も飲んだらどうだよ」
爽やかな笑顔で顔良にも勧める。
「身体も丈夫になるみたいだしな」
「私は前から飲んでるから」
顔良はこう文醜に返す。
「別に」
「あれっ、もう飲んでるのかよ」
「そうよ。ズィーガーさん達に勧められて」
それで飲んでいるというのだ。
「もうすっきりしてるわ」
「そうだったのかよ」
「そうなの。だからお通じもね」
「大丈夫なんだな」
「飲みはじめてからすっきりしてるわ」
自分の腹のところを左手で擦りながらだ。顔良は話す。
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