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夢幻水滸伝

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第二百三十四話 太原攻略の後でその十

「その後はや」
「軍の移動ですね」
「そうする、あと太原の南にもな」
 そちらにもというのだ。
「金が率いる兵を向けてな」
「占領していきますね」
「そうする、そして曹を長安方面に戻して」
「そこからもですね」
「兵を進ませる」
 その様にするというのだ。
「そうしてくで」
「それでは」
「次はそうして攻める、三方向からな」 
 河北省からだけでなくというのだ。
「そうしたところからもな」
「攻めていき」
「戦を進めるで」
「それでいいかと」 
 麒麟もそれでいいと頷いた、そうしてだった。
 羅は撤退する敵軍の追撃もさせたがそれ以上に街の占領にかかった。それを見て三省軍も撤退を急がせ。
 最後の兵が列車に乗って出発したのを見てだった、巴は一騎打ちを行っている曹に対して告げた。
「ではこれで」
「自分も撤退するか」
「またお会いしましょう」
「見事な闘いぶりやったと言っておくで」
 曹は一騎打ちのことを話した。
「僕が押してたにしてもな」
「攻撃をかわすので必死でしたよ」
「そのかわしてたのがや」
 このことがというのだ。
「見事やった、軍師は格闘向けの職業やないのにな」
「そやからですか」
「見事やったと言っておく、出来れば早いうちに味方同士になりたいな」
「それは私も思うことです」
「そうか、ほなな」
「またお会いしましょう」
 列車が安全圏まで入ったのを見届けてだった。
 巴は移動の術で姿を消した、そして彼も列車に乗って戦場を離脱した。
 郁は安全圏まで兵達を逃がしたのを見て自身も退いてだった。
 曹も来たのを見て彼に問うた。
「ご無事でしか」
「多少傷受けたけどな」
「やっぱり残さんはお強いでしか」
「そやった、しかしな」
「それでもでしね」
「負けんかった」 
 このことを微笑んで言うのだった。
「互角やった」
「そうでしか」
「やっぱり星のモン同士は戦うとな」
「同じ格ですと尚更ですね」
「実力が伯仲してるさかいな」
 それ故にというのだ。
「中々決着がつかん」
「ほご互角でし」
「そやからな」
 それだけにというのだ。
「勝負も長引く、しかしな」
「兵が退き終えたでし」
「後はこのまま退くだけや」
「そうでしね」
「兵はこのまま長治まで退かせる」
 この街までというのだ。
「そしてそこから黄河流域までな」
「退くでしね」
「あと大同とその周りはな」
 太原の北はというのだ。
「もうな」
「放棄ですね」
「そや」
 その様にするというのだ。 
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