八条学園騒動記
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第六百五十二話 打ち上げの時にその十三
「そうなる」
「そうなんだよね」
「建国の時に王制を選ぶとな」
「もうその国は王制でね」
「アメリカや中国より上になる」
「そうだね」
「何故かそんな国は少ないがな」
連合においてはだ。
「連合は共和制の国が八割以上だ」
「圧倒的に多いね」
「君主制の国は少ない」
「エウロパの方が多い?」
「そうかもな」
タムタムも否定しなかった。
「イギリスやオランダ、ベルギーがそうでな」
「オーストリアとかバイエルンとか復活した国もあるしね」
「プロイセンもな」
「そうだよね」
「割合で言うとな」
エウロパはというのだ。
「王制の国が多いな」
「連合よりもずっとね」
「皇帝はいないがな」
「皇帝はエウロパ総統みたいだね」
「ローマ皇帝の後継者だからな」
エウロパ総統はそれであるとされているのだ。
「だから選挙で選ばれてだ」
「共和制でもね」
「皇帝の後継者だ」
「だからどの国も王様なんだね」
「あちらはな」
「ローマ皇帝以外に皇帝はないんだ」
「東西に分裂したがな」
ローマ帝国はというのだ。
「皇帝はそれでも二人だ」
「東西のローマ皇帝だね」
「基本はな、三人いた時代もあったが」
十九世紀だ、ロシアとオーストリア、それにフランス若しくはドイツであった。
「東西のローマ皇帝で今はな」
「統一された形なんだ」
「それがエウロパ総統でだ」
「総統が皇帝となって」
「そしてだ」
「ああしてだね」
「各国は王様だ」
エウロパではそうなっているというのだ。
「連合とはそこが違う」
「連合は皇帝は日本とエチオピアの国家元首でね」
「中央政府大統領は連合全体の国家元首でだ」
「皇帝じゃないね」
「国連事務総長からはじまっているからな」
国際連合が発展して連合という国家になった、その為中央政府大統領もそのはじまりは国連事務総長なのだ。
「だからな」
「大統領以外の何でもないね」
「ローマ皇帝の後継者でもない」
「皇帝とも違うね」
「そこは全く違う」
「あっちは選挙で皇帝を選んでる感じだね」
「皇帝ではないがな」
国家システムとしてはそうだというのだ。
「あくまで共和制だが」
「立場は皇帝の後継者だね」
「そうなっている」
「そして日本は皇室なんだね」
「今も続くな」
「そんな存在が今もあるって凄いね」
「全くだな」
タムタムもそれはと頷いた、そうしてだった。
打ち上げの酒を飲んでいった、そのうえでさらに話すのだった。
打ち上げの時に 完
2022・1・16
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