| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヘタリア学園

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八百六十三話  鯨は食べるな

第八百六十三話  鯨は食べるな
 日本は鯨を食べます。けれどオーストラリアは鯨を食べません。そしてオーストラリアはアメリカ以上に鯨を大切にしています。このことが二人の鯨を巡る関係を非常に滅茶苦茶なものにしています。
 とにかく鯨を食べることを許そうとしないオーストラリアと意地でも食べようとする日本、日本が捕鯨に出ればオーストラリアは船をやってこれを邪魔しに来ます。
「鯨を食べることは許さないでごわすよ!」
「いいえ、絶対に食べます」
 両者は引きません。海の上で激突してもです。そしてオーストラリアの妨害にも関わらず日本は鯨を食べるのがいつもです。
「鯨なんか食べていいと思っているでごわすか!」
「鯨を食べるのは我が国の文化です」
 日本の主張は文化です。
「我が国の文化についてとかく言われる覚えはありません」
「ぬうう、言うでごわすな」
 はっきり言って口下手なオーストラリアはこう言われると言い返せません。挙句には日本のお家の人達がネットで彼のことを批判しだしました。
「鯨は絶対に食べるぞ!」
「オーストラリアに言う資格はあるのか!」
「ええい、五月蝿いでごわす!」
 オーストラリアはかなり追い詰められてしまいました。
「鯨は人間の次に頭がいい生き物でごわす!だから食べては駄目でごわすよ!」
「では牛が人間の次に頭がいいと食べないのですか?」
「うっ、それは」
 日本にこう言われるともう完全にその言葉を止めてしまいました。
「やっぱり食べるでごわす」
「では私も鯨を食べます」
「ううう・・・・・・」
 これで決まりでした。オーストラリアはそれでも鯨を食べさせまいとしますが日本に負けたのは事実でした。


第八百六十三話   完


                                           2009・8・13
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧