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夢幻水滸伝

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第二百三十一話 青梅省の動きその六

「軽い犯罪位はです」
「これで済ませ」
「社会復帰をしてもらいますか」
「そうしてもらいますか」
「はい、ほなこうしてこの都蘭の商売は大丈夫ですね」
 莫はこのことを笑顔で話した。
「そうなりましたね」
「そうですね」
「これでそうなりました」
「商売に困ってるお店もなくなって」
「裏から何かする連中もいなくなって」
「何よりです、さてわたくしも商いに精を出しますか」 
 笑顔でこう言ってだった。
 実際にそうしようと思っていたところで彼は都蘭の市長に市の庁舎に呼ばれた。そしてそこでだった。
 ゾンビの妙齢の美貌の女市長からだ、彼はこう言われた。市長が着ている服は清朝の頃の位の高い女官のものだった。
「街でのことは聞いています」
「そうでしたか」
「お恥ずかしながら貴方が星の方とは思えず」
「これまではですか」
「お招きしていませんでした」
 まずはこのことを謝罪するのだった。
「申し訳ありません」
「いえ、いきなり星の者と言われてもステータスを確認しないと」
 さもないと、とだ。彼は市長に話した。
「信じられないですよね」
「そう言って頂けますか」
「わたくしもそうですから」
 こう市長に言うのだった。
「お気になさらずに」
「そう言って頂けますか」
「はい、それでわたくしをここに招いてくれた理由は」
「他でもありません、星の方ならです」
 それならとだ、市長は莫に言った。
「どうかこの世界をお救い下さい、そして今は多くの街や村に分かれている中国も」
「救って欲しいのですね」
「お願い出来るでしょうか」
「わたくしは星の者です」
 このことからだ、莫は市長に答えた。
「そして星の者はです」
「この世界を救われる方ですね」
「その自覚があります」
「それでは」
「これまではただ商売をして」
 商人としてとだ、莫は市長にさらに答えた。
「そしてです」
「暮らされることをですか」
「考えていました、星の者といいましても」 
 それでもというのだ。
「自分で何か出来るとはあまり思わず」
「商売にですか」
「まずはそうしてです」 
 そのうえでというのだ。
「自分の暮らしが出来る様になろうと」
「思われていましたか」
「まずは。そして暮らせる様になってからです」
 そのうえでというのだ。
「考えるつもりでしたが」
「そうでしたか」
「ですが今市長さんに言われて」
 世界そしてまずは中国を救ってくれ、とだ。
「道を見付けました、お店は他の人にお任せして」
「貴方はですね」
「この世界そして中国の為に」
「これよりですね」
「働かせて頂きます」
「ではお願いします」
「その様に」
 市長に対して約束した。 
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