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膝に注意

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第二章

「運動はな」
「毎日させないとな」
「犬特にトイプードルはな」
「そうだな、しかし走るだけじゃなくて跳ねるな」
 洋介はふわりのその動きも見て言った。
「よく」
「そうした種類なんだ」
「トイプードルは活発だからか」
「ああ、だからな」 
 その跳ねるふわりも見てだ、父は息子に話した。
「膝には注意しろ」
「あれか、着地した時の衝撃がか」
「膝にくるからな」
「捻挫したりするか」
「足首もな、あとその衝撃が溜まってな」
 ダメージが蓄積されてというのだ。
「怪我になるからな」
「そこは注意しないと駄目か」
「狩猟犬だから意外とがっしりした身体つきだしな」
 可愛い外見だがそれでもというのだ。
「その分膝に衝撃がくる」
「だから膝には注意か」
「そうだ、さもないとな」
「怪我するか」
「障害にもなりかねないぞ」
「そうしたら辛い思いするのはふわりだな」
「そうだ、だからな」 
 ふわりのことを考えてというのだ。
「そこは注意してだ」
「散歩させて走らせてか」
「運動させていくぞ」
「それも家族の為だな」
「そうだ、ふわりは家族だからな」
 それに他ならないからだというのだ。
「大事にしていくぞ」
「そうするか、ふわり無茶はするなよ」
 洋介は父の言葉を受けてふわりに声をかけた。
「落ち着いて慎重に走ってジャンプしろよ」
「ワンッ」
 ふわりは洋介の言葉に鳴いて応えた、そうしてだった。
 彼の言葉に頷いて足下に注意して慎重に動いてだった。
 走ってジャンプをしていた、そうすると怪我をしなかった。父と子はそんな彼女を見て賢い娘でよかったと心から喜んだ。


膝に注意   完


                 2022・2・24 
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