夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百二十九話 蘭州攻略その三
その話を聞いてだ、羅は仲間達に言った。
「よし、相手がその気やったら」
「それならですね」
「こちらも乗る」
こう残に答えた。
「そうしてな」
「決戦に入りますね」
「そうする、籠城せんなら」
それならというのだ。
「野戦に入る」
「そうしますね」
「そしてや」
「勝ちますね」
「それだけや、こちらは今四十五万の兵がおる」
「その四十五万の兵で、ですね」
「戦うで」
こう言うのだった。
「これより、後は敵の動きを見て」
「そのうえで、ですね」
屈が応えた。
「敵軍と対し」
「そしてな」
「会戦ですね」
「そうなる、前は敵の夜襲を破ったが」
それをというのだ。
「おそらくな」
「今回は、ですね」
「例え奇襲を仕掛けるにしてもな」
羅は敵軍が出陣の用意に入っていることは確認している、しかし曹達の考えまでは知らずそれで彼等が正面からの決戦を挑もうとしていることまでは把握しておらずまだ奇襲を仕掛けて来る可能性を考慮しているのだ。
「しかしな」
「夜襲はですね」
「せんやろ、しかしな」
それでもというのだ。
「敵は騎兵が多い」
「そやからですね」
「機動力を使っての戦はな」
「してきますね」
「そうしてくる、こちらも騎兵は負けてへん」
自分達の軍勢もというのだ。
「東北そして内モンゴルとな」
「馬の多い土地を領していて」
「そしてや」
「騎兵も多いです」
「そやからな」
それ故にというのだ。
「騎兵同士の戦になってもな」
「負けへんですね」
「騎兵に騎兵、さらにや」
「はい、こちらは敵以上の銃兵と砲兵にです」
陳が言ってきた。
「それにです」
「術を使う兵もある」
「空船も優勢です」
「そうなってるからな」
「それで、ですね」
「そや、その有利な戦力を活かしてな」
そのうえでというのだ。
「決戦に入るで」
「そうしますね」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
「勝つ、そして勝てば」
「その時はですね」
「蘭州に向かうが蘭州はもうな」
決戦に勝った場合はというのだ。
「手に入ったも同然、蘭州を手に入れれば」
「そこからはですね」
「そや、西の勢力を完全に分断して」
そしてというのだ。
「蘭州に抑えを置いたうえでな」
「どっちに向かいますか」
残は鋭い目になって問うた。
ページ上へ戻る