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八条学園騒動記

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第六百四十九話 大団円となりその三

「時間も」
「はい、そうしたものです」
「そうなんだな」
「それが時間の流れで」
 そうしたものでというのだ。
「あくまで主観なのです」
「主観も侮れないな」
「時とそれがです」
 その主観がというのだ。
「世界を動かします」
「そうなるのか」
「例えば連合では極悪人のブラウベルグも」
 エウロパの国父である彼もというのだ。
「その主観によってです」
「エウロパをああしたか」
「EUからです」
 この組織をというのだ。
「エウロパにしてです」
「連合から出てか」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「あの様にです」
「連合と敵対する様になったんだな」
「あの人にとってはエウロパを救いたい」
「その主観でか」
「あの様に動きました」
「そして連合とエウロパは今も敵同士だ」
「そうなったのもです」
 それもこれもというのだ。
「やはりです」
「主観か」
「はい」
 それによるものだというのだ。
「ブラウベルグそれにです」
「それに?」
「当時のエウロパの人達の」
「ブラウベルグを支持したか」
「はい、あの時確かにブラウベルグはその様に動きました」
 エウロパ独立の為にというのだ。
「しかし彼だけではです」
「出来なかったか」
「連合からの離脱と敵対は」
「エウロパの連中の支持があってか」
「当時彼は圧倒的に支持されていました」
 これは事実である、彼への支持は最後まで熱狂的なものがあり彼も己の仕事を果たすことが出来たのだ。
「そしてその支持もです」
「主観か」
「そうです、それが主観の力です」
「大きいか」
「非常に」 
 こう答えた。
「そうなのです」
「何かね」 
 菅はここまで聞いて述べた。カレーを淡々と大量に食べている。
「そう聞くと主観って怖いね」
「そうですね、それが暴走しますと」
「まさにブラウベルグだね」
「連合ではそう言いますね」
「連合では?」
「連合ではあの人は悪人ですね」
「極悪人だよ」
 菅はこう言い換えた。 
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