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東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.

作者:福岡市民
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融合編
  初顔合わせ②

雑談タイムに入ってかれこれ2~3時間は経っただろうか。
玄関の引き戸を開ける音とともに「ごめん下さい」という声が聞こえた。


敏久「また誰か来たようだな」

魔理沙「上がっていいぜー」

霊夢&アリス「「あんたの家じゃないでしょうが!」」


すると足音が近づいてきて居間の襖がスッと開いた。
足音の主は人里に住む小泉純一と上白沢慧音だった。


純一「おやおや、皆さんお揃いで」

(東)「おいでなして(いらっしゃいませ)!」

霊夢「あら、山羊さんも来たのね」

純一「ええ」

魔理沙「ベンちゃん、久しぶりだな!」

純一「どうも、お久しぶりです」


純一は霊夢からは顔が山羊《やぎ》に似ているということで「山羊さん」、魔理沙からは髪型がベートーベンに似ているということで「ベンちゃん」と呼ばれていた。


慧音「やあ敏久、久しぶりだな……おや、そちらはどなたかな?」


純一と慧音は(西)を見た。


(西)「初めまして。私は松上君の同級生で外界人の西村早苗と申します。どうぞよろしくお願いいたします」

純一「ははあ、貴女が新聞に出ていた西村さんでしたか。私はこういう者です」


差し出された名刺を見て(西)は驚いた。


(西)「小泉純一って、もしや数年前に失踪事件で有名になったあの小泉総理ですか?」

純一「ええ。もっとも、今は総理大臣ではありませんがな」

(西)「道理で似とうわけたい!よろしくお願いしますね」

慧音「私は上白沢慧音だ。人里にある“志学館”という寺子屋で教師をしている。よろしくな」

(西)「奇遇ですね。ウチの父も高校で国語ば教えようとですよ」

慧音「ほう、貴女の父君《ちちぎみ》も…。私は歴史と国語を教えている。似た者同士、仲良くしような」

(西)「はい、よろしくお願いします!」


そして純一と慧音も話しに加わった。



ーー
ーーー


神奈子「そういえば慧音、授業はどうしたの?」

慧音「今日は試験日で試験監督をする日だったんだが急用ができてしまってな。試験監督ができなくなったから、外界で小学校の先生をやっていたという人に代わりをお願いしてきた」

敏久「その人、若いのか?」

慧音「若いぞ。20代後半くらいの男の人だ。何か中華な名前だったな…」

ルーミア「食べ物なのかー?」

慧音「そう、食べ物の名前なんだよ。ええと…春雨とかそんな名前だ」

(西)「もしかして“春巻”ですか?」

慧音「思い出したぞ、春巻龍《はるまき‐りゅう》だ!“ちょー”だの“ちょりそー”だのと変な話し方をする奴だ」

敏久「あー…。そいつは食い物目当てだけえ、当てにせんほうがええよ」

慧音「え゛⁉︎」

敏久「かくかくしかじか…」





ーー
ーーー




-志学館-


春巻「それじゃー、テストを始めるホイ」


(5分経過・・・。)


生徒N・U「春巻先生、分かりませーん」

春巻「きちんと考えたかちょー?」

N・U「うん。でもやっぱり分からないんだ」(←本当は何も考えていない)

春巻「……仕方ないウー。オメーんちで昼ごはんご馳走してくれるなら答えを全部教えてやってもいいちょー」

N・U「うん、分かった!」

K「なら、俺は明日の弁当を用意するぜ!」

J「明後日、弁当作ってもらうよう頼んどく……」

N・N「ほんなら、ウチは明々後日《しあさって》の弁当を用意するで!」

F「じゃあその次の日のお昼ご飯用意するプー」


結局、生徒全員が春巻の昼食や弁当を用意すると言い出した。


春巻「みんなありがちょー!オメーらの通信簿、オール5にしてやるホーイ‼︎」サモサモサモサモ





ーー
ーーー




-博麗神社-


敏久「ーーーてなわけで、あいつは外界で“馬鹿春巻”と言われているのよ」

慧音「す、すぐ帰らねば!……おっと、その前に一ついいか?」

(東)「何でしょう?」

慧音「小泉さんの老眼鏡を知らないか?もともとはそれを取りに来たんだ」

諏訪子「ああ、それならここにあるよ」

純一「ありがとうございます」


諏訪子が持ってきた老眼鏡を受け取ると、慧音と純一は挨拶もそこそこに大急ぎで帰っていった。




ーーーー




その後、案の定春巻が生徒に昼食をたかっていたことが発覚。
春巻は激怒した慧音の頭突きを何度も食らって死にかけたという。 
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