八条学園騒動記
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第六百四十七話 無欲な野心家その一
無欲な野心家
セーラはクラスメイト達と共にカレーを食べつつさらに言った、目の前ではキャンプファイアーが燃え続けて周りではフォークダンスが行われている。
「ジャバル副主席はご自身のことは別にいいとです」
「思ってるんだ」
ジョルジュはまた聞いた。
「自分のことは」
「奢侈は普通で」
それでというのだ。
「連合ではよくお金を持てば贅沢を好みますね」
「お金があるだけ楽しめ」
ジョルジュは笑って話した。
「その考えは確かにあるね」
「そうですね」
「豪邸に住んでね」
そうしてというのだ。
「美味しいものを飲んで食べていい服着て」
「楽しみますね」
「自分のお金ならね」
稼いだものならというのだ。
「本当にね」
「贅沢をしてですね」
「いいよ、そしてその贅沢がね」
それがというのだ。
「目的である人もね」
「おられますね」
「普通だよね」
「はい、自分のお金でです」
まさにとだ、セーラも答えた。
「楽しまれても」
「構わないよね」
「それが犯罪でなければ」
それならというのだ。
「全くです」
「そうだよね」
「そうして自分の欲を求めて得てです」
そうなってというのだ。
「満足するならです」
「いいんだ」
「はい、それなら」
カレーを食べつつジョルジュに話した、見ればジョルジュもカレーを食べている。ルーとその中の豚肉でご飯を食べている。
「その人は大きなことを考えません」
「贅沢で満足しているなら」
「その時点で。悪事ですが汚職をして」
そうしてというのだ。
「挙万の富を蓄えてそれで満足していても」
「それ以上はないんだ」
「恐ろしいのはです」
そのケースはというのだ。
「ヒトラーひいてはジャバル副主席の様に」
「個人では無欲な人の方がなんだ」
「巨大な野心を持っていてです」
そうしてというのだ。
「それを適えようとする」
「そうした人の方が恐ろしいんだ」
「連合は豊かでその中で求めますね」
「他の国に比べて生活はいいね」
ジョンが応えた。
「僕もそう思うよ」
「先進国なので」
「総生産も凄いしね」
「ですから生活はです」
これはというのだ。
「かなりです」
「いいんだね」
「はい、ですがアウトカースト層は」
マウリアの彼等はというのだ。
「生活は出来ても」
「酷いんだ」
「確かに文明的な生活は出来ています」
この時代のそれがというのだ。
「ですがやはりカースト層の方がです」
「設備とかいいんだ」
「いないものとして扱われていますと」
その世界でというのだ。
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