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東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.

作者:福岡市民
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待ち受ける者たち(大空翔、小泉純一)
  翔:勝負の行方

 
前書き
翔のストーリーはこれが最後です。 

 
約束の日の午前10時、翔は魔理沙の家の前で魔理沙を待っていた。
やがて家の扉が開いて魔理沙が出てきた。


魔理沙「悪いな翔。待たせたか?」

翔「いや、俺もさっき来たばかりだ」

魔理沙「そうか、ならよかった」

翔「よし!そんじゃ、お出かけしますか」


翔は大地を蹴って空中を歩き始め、魔理沙も箒に跨がって浮遊した。


魔理沙「なあ翔、久々にかけっこしようぜ」

翔「いいなあ。罰ゲームはどうする?」

魔理沙「そうだな…今度何か奢るというのはどうだ?」

翔「ああ、いいぜ。…まあ、韋駄天の俺様が負けるはずないがな!」

魔理沙「言うじゃねえか、この野郎!」

翔「それじゃ、レディ……ゴー!」


刹那、二人の姿が消えた。



ーー
ーーー


スタートからおよそ2分。魔理沙がわずかにリードしていた。
ここで両者のステータスを紹介しておこう。


〜〜〜〜


まずは翔。
彼の能力は「空を疾《はし》る程度の能力」だ。この「はしる」の表記が「走る」ではない理由は走る以上の速さだから。そのスピードたるや、なんと時速にして100キロ。文字通り疾風(はやて)の如く颯爽と走る。
彼が韋駄天を豪語するのもよく分かる。


一方の魔理沙。
彼女は「魔法を使う程度の能力」を持つ魔法使いだ。魔力で箒を操り、空を飛ぶ。
空を飛ぶといっても単なる浮遊ではない。時速100キロ前後の速さで空を飛翔するのだ。風を、雲を切り裂いて空を飛ぶ。

さらに魔理沙は『弾幕ごっこでも空を飛ぶ速さでも常に自分が一番でなければいけない』という強い信念を持っている。
これこそがさほど強くないと言われる魔理沙がライバルと張り合える最大の理由なのだ。


〜〜〜〜


相変わらず魔理沙がリードしているものの、翔が懸命に食らいついてきているため差がなかなか広がらない。


魔理沙(翔のやつ、なかなかやるじゃないか。何かいい策は…そうだ!)


魔理沙は何か思いついたのか、ごそごそとスカートを漁り始めた。


翔「魔理沙、何やってんだ?」

魔理沙「食らえ!三橋《みつはし》流奥義・チョーク箱目潰し!」

翔「三橋て誰だよーーー」


\バッ!/


魔理沙が翔に向けてチョーク箱を投げつけると、中に入っていた大量のチョークの粉が翔の顔にかかった。


翔「ゲホゲホ!何だコレ、チョークの粉じゃねえか‼︎」


翔がむせている間に魔理沙はスペルを発動する準備を整える。


魔理沙「三橋ってのは30年ぐらい前に千葉県にいた日本一強くて日本一卑怯な金髪のツッパリ兄ちゃんのことだぜ。それにレースにトラップは付き物だろう?……ということでスペル発動!」




~「ブレイジングスター」~




魔理沙「守矢神社に突っ込めえええええええ‼︎」


魔理沙はまるで自身が巨大な彗星になったかのような眩い光を発しながら空の彼方へ消えていった。


翔「くそっ、こうしちゃおられん…。スペル発動!」




~雷電「蒼い稲妻(ブルーサンダー)」~




スペルを発動したとたん、翔の体が蒼く光った。




ーーーそして次の瞬間、翔は先ほどの魔理沙とは比べ物にならないほどの速さで翔《と》んでいった。
蒼い綺麗な光跡を残して・・・。


(西村早苗編『魔理沙再び』へ続く) 
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