夢幻水滸伝
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第二百二十六話 これより西へその四
「北からな」
「西を攻めますか」
「そうするで」
「そうしていきますか」
「そや、ええな」
「てっきり僕もです」
陳がどうにもという顔で言ってきた。
「山西省の北部を南から奪って」
「そこを足掛かりにしてやな」
「西と戦うと思っていました」
「そやから南とはな」
「今はですか」
「戦わん、守りを固めて」
そうしてというのだ。
「攻めん」
「そうしますか」
「あくまで西のみや」
今自分達が積極的に戦う相手はというのだ。
「南とはな」
「戦いませんか」
「そして西との戦もな」
それもというのだ。
「南と手を組みかねんからな」
「そうなる前にですね」
「一気に決める、内モンゴルを進んで」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「西の領土を攻めますか」
「そうするで」
「そうしますか」
「そや、ええな」
「ほな長城を出てですね」
「内モンゴルを手に入れてくで」
こう仲間達に話した、碧と四人もいるが彼女達は雇われ者ということでその立場から積極的に意見を述べていない。
「まずは」
「ほなすぐに内モンゴルの街や村、遊牧民の部族に使者を送るか」
魯はすぐにこう言った。
「そうするか」
「そうしていってな」
「勢力を内モンゴルに拡大させつつか」
「西に向かう、そして長城の間の」
まさにそこのというのだ。
「蘭州をや」
「狙うか」
「大抵は長安を狙うと思うな」
羅は魯ににやりと笑って言った。
「そう思うな」
「ああ、やっぱりな」
実際にとだ、魯は答えた。
「西の本拠地でな」
「中国北方の西部においては第一の街や」
「それだけにな」
「まずはそう思うな」
「しかしな」
それでもというのだ。
「その裏をかいてや」
「蘭州を攻めるか」
「あそこは守りも緩い」
「そやから尚更やな」
「あそこに向かう」
内モンゴルからというのだ。
「ええな」
「長城の北を通れば」
残は考える顔で述べた。
「そこはもう」
「そや、平野でな」
「遮るもんがないですね」
「それだけに兵を進めやすい」
「そうですね」
「多くの勢力もありますが」
街や村それに遊牧民の部族のというのだ。
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