夢幻水滸伝
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第二百二十五話 東北掌握その五
「そやったらな」
「お二人からですか」
「そうさせてもらう、そのことをな」
「羅さんにですね」
「伝えてくれ」
「わかりました」
屈は残のその言葉に頷いた、そしてだった。
羅と魯にそのことを伝える為に一旦瀋陽に戻った、残はその彼を陳と共に見送ってからその陳に話した。
「これからや」
「瀋陽に行きますね」
「そうしてな」
「羅さん達とお話をしますね」
「そうするで」
こう言うのだった。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「そや、羅さんの勢力拡大の様子と政を見てきたが」
「僕達より遥かに上ですね」
「そして戦闘も采配もな」
即ち戦もというのだ。
「おらっち達なんか比べものにならん」
「そやからですね」
「そや、もうな」
「僕はもうです」
陳はここで自分の考えを述べた。
「羅さんの勢力に入るべきとです」
「おらっちもそう思ってる」
「やはりそうですが」
「そしてな」
「これからはですね」
「羅さんのところで一緒にやっていきたい、ただ」
「羅さん達とお会いして」
そしてとだ、陳は言った。
「実際にどうした人達かですね」
「確めたい」
降ることを正式に決めるまでにというのだ。
「そやからな」
「ここはですね」
「二人で瀋陽に行くで」
「わかりました」
陳は残の言葉に頷いた、そうしてだった。
二人ですぐに出発の準備を整え瀋陽に発った、その間屈の言葉を聞いた羅は出迎えの用意を進めていたが。
魯にだ、その中で話した。
「飾らんでな」
「ありのままのおいら達を見せるな」
「そうしたらいい、そしてな」
「話をするな」
「くつろいでな」
そうしてというのだ。
「ええな」
「ほなな、しかしな」
「しかし?」
「上手く話が進んでるからな」
「そやからか」
「不安にもなるな」
「好事魔多しやな」
羅は自らこの言葉を出した。
「そやな」
「上手くいってる時こそな」
「いきなり悪いことが起こるな」
「そこで調子に乗ったら」
その時はというのだ。
「大切なことを見落としててな」
「慢心したりしてな」
「自分でも気付かんうちにや」
自分自身は慢心しておらず油断もしていない、そう思っていても無意識のうちにそうなってしまっているということだ。
「そしてな」
「それやな」
「そやからな」
魯は羅に話した。
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