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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその十六

「阿波野君を愛児にしてあげるんだよ」
「同じ大教会で高校の後輩ですし」
「それ以上にね」
「それ以上ですか」
「阿波野君大事にしたら千里ちゃんに凄くいいことがあるから」
「だからですか」
「そう、大事にしてあげるんだよ」
「そうですか、けれど」
 新一君を見て思いました、この子を見ているとどうしてもいい加減で適当なイメージがあるからです。
「白石さん新一君のこと何かで応援してません?」
「そう思う?」
「何に対しての応援かわからないですが」
 それでもです。
「そうじゃないですか?」
「そうかもね、けれどわし千里ちゃんも応援してるから」
「私もですか」
「だからいさんでいって」
 そうしてというのです。
「幸せになってね」
「幸せにですか」
「そう、絶対にね」
「人は誰でも幸せにならないといけないですね」
「人を助けてね」
 人を助けて我が身助かるです。
「そうしてね」
「そのことはいさんでいきます」
「頼むよ。それで千里ちゃんの部屋は用意されてるから」
「三階ですよね」
 女の人の為の階です、二階が男の人で三階はそうなっています。
「あちらですね」
「そう、あそこの七号室だよ」
 そこが私のお部屋だというのです。 
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