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八条学園騒動記

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第六百三十七話 酒池肉林とはその四

「それもね」
「駄目か」
「音楽もね」
「贅沢か」
「峻厳に聴くものなのよ」
 そうしなければならないというのだ。
「そちらもね」
「音楽はあってもか」
「全部ユダヤ教の関係でね」
「娯楽でもなさそうだな」
「疲れた時に励まされるとか」
「そうした曲はないか」
「ポップスとかも」
 そうしたジャンルの音楽もというのだ。
「明るさが足りないのよ」
「峻厳か」
「そうした感じなの」
「ならラブソングはないか」
「あってもね」
 あるにはあるがというのだ。
「あまりね」
「ないか」
「そして明るさもね」
「少ないか」
「他の国と比べてね」
「そうか」
 ギルバートはどうにもという顔で応えた。
「イスラムより遥かに厳しいな」
「イスラムはそういうのないわね」
「流石にな」
 そこまではというのだ。
「音楽についても」
「こうしたお祭りも出来ないしね」
「そう思うと辛いな」
「楽しみを徹底して排除して」
「贅沢もか」
「そうでお家の中もね」
 そこもというのだ。
「質素っていうのがね」
「ユダヤ教でこうしたことも出来ないとなると」
「辛いでしょ、チーズフォンデュだって」
 この料理もというのだ。
「親子になるから」
「牛肉は入れられないな」
「ソーセージもね」
「限られるな」
「牛肉を食べたら」 
 それならというのだ。
「三時間は空けて」
「消化されてからか」
「それからね」
「牛乳を飲むか」
「生クリームを使ったケーキも」
「牛乳を使っているとか」
「時間を空けて」
 そうしてというのだ。
「それでだから」
「ステーキの後のデザートも大変だな」
「ケーキも気をつけてプリンもね」
 こちらもというのだ。
「そうなのよ、鶏料理でも」
「ケーキもプリンも卵を使うな」
「アイスクリームもね」
「本当に制限が凄いな」
「親子が駄目だったら」
 この食べ合わせがというのだ。
「もうそれだけでね」
「牛乳や卵が問題になってだな」
「牛肉だと牛乳が問題で」
 それでというのだ。
「鶏肉だとね」
「卵が問題になるな」
「そしてお菓子自体も」
 これもというのだ。 
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