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夢幻水滸伝

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第二百十八話 北京からその五

「軍の方も」
「ほなそっちを頼むな、そうしたことが出来てからな」
 それからとだ、羅は市長に述べた。
「我もな」
「動かれますね」
「統一に向けてな」
「それでは」
「それまではこっちをやってくわ」
 こう言ってだった。
 羅は今は北京の政に専念した、一千万の民を擁するこの街を的確に収めていったが書類仕事には苦労した。
 そして市長が中心となり行政や軍事の仕組みそれこそ中国全体をそう出来る様なものが整ってだった。
 麒麟は羅にこう言った。
「ご主人ほなです」
「これからやな」
「周りの勢力を傘下に収めていきましょう」
「それがええな」
「はい、まずはです」
 何といってもというのだ。
「北京周辺の街や村に使者を送り」
「こっちに入る様に言うな」
「そうしてです」
 そのうえでというのだ。
「降ればです」
「そのまま治めていく」
「はい、そして」
 それにというのだ。
「それぞれの町や村の責任者の地位は」
「そのままでええな」
「そうしてです」
 そのうえでというのだ。
「民もです」
「そのままな」
「入れていきそして」
 そのうえでというのだ。
「兵もです」
「入れていこうな」
「そうしましょう」
「やっぱりそれが一番やな」
「別にそこを変える必要はあらへんですね」
「全くな」
 羅も言った。
「正直言ってな」
「そうですさかい」
「ここはな」
「地位等はこのままです」
 それぞれの街や村の責任者たちはというのだ。
「組み入れていきましょう」
「ほなな」
 羅も頷いてだった。
 北京周辺の街や村に使者を送り降る様に勧めた、すると多くの街や村が降り一度で降らない街や村も周りが降るのを見てだった。
 やはり降った、こうして羅は一角の勢力になったが。
「やっぱり賊はな」
「征伐するしかないですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「そやから我が兵を率いてな」
「征伐されますね」
「そうしてくわ」
 こう市長に話した。
「賊については」
「では宜しくお願いします、やはりです」
 ここで市長はこう言った。
「戦については」
「我はやな」
「まさに無敵なので」
「星のモンでやな」
「その中で特に武に秀でた六将星の方なので」 
 それ故にというのだ。
「ここはです」
「我が出てやな」
「宜しくお願いします」
「ほな行って来るわ」
 こう言ってだった。
 羅は兵を率いて賊の征伐に出た、この時彼は麒麟に乗っていたがその麒麟が彼にこう言ってきたのだった。 
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