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夢幻水滸伝

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第二百十八話 北京からその二

「ですから」
「それでやな」
「入られていません」
 紫禁城にはというのだ。
「そうされてます」
「そうか、ほなな」
「これからですね」
「その領主さんのところに行ってな」
 そうしてというのだ。
「話するで」
「そうしますね」
「街で裸一貫から成り上がるのもロマンやが」
「それなら時間がかかりますね」
「いきなり一つの街を掌握した方が早い」
「そやからですね」
「ここはそうするで」
 麒麟にこう言ってだった。
 羅は北京の領主、市長という彼のところに行くことにした。だがその前に腹が減っていたので食堂に入った。
 そしてだ、麺類や八宝菜それにチンジャオロースそれに饅頭や水餃子を注文して言った。
「やっぱりまずはや」
「食べることですね」
「そや、しかしこの服な」
 自分のその服を見て言った、青を基調とした中国の武将の服であり鎧も着けている。
「関羽様みたいやな」
「関菩薩ですね、この世界の神の一柱です」
「こっちの世界でもそやな」
「はい、それでご主人の神具も」 
 黒麒麟は二人用の席に座る主の向かい側から言った。
「私もそうですが」
「青龍偃月刀がやな」
「そのままです」
「関羽様の武器やしな」
「切れぬ者はなく衝撃波も出して」
 そしてというのだ。
「まさに一騎当千の神具です」
「そこまでのものやな」
「はい、ですから」 
 それでというのだ。
「言うならご主人はです」
「関羽様やな」
「そうです」
「それは有り難い、ほな関羽様の様に戦って」
「そうしてですね」
「弱き者を助け悪き者を挫く」
 こう言うのだった。
「そうしていこか」
「そうされますか」
「そしてな」
「この世界を救われますか」
「正直いきなり来たんでまだ戸惑ってるが」
 それでもとだ、羅は笑って話した。
「やることはやる」
「そのやることはですね」
「この世界を救うことや」
「それでは」
「まずは市長さんのところに行くで」
 こう言ってだった。
 羅は麒麟に乗ってそのうえで北京の市長のところに行った、領主ではなく市長であることはもう確認された。
 羅は市長の官邸まで行くとすぐに門番の兵達が驚いて言った。
「貴方何者ですか」
「あの、そのレベルとステータスは」
「各種スキルも普通でないですが」
「どういった方ですか」
「ああ、この世界はお互いに能力もわかるな」
 羅は犀人とホブゴブリンの門番の兵達のレベルやステータスも見て頷いた。
「そやな」
「はい、そうです」
「貴方のレベルは三百二十です」
「ステータスも異常な高さです」
「術も全て使えますし」
「スキルも多くそれもかなりのレベルで持たれています」
「星のモンやからな」
 それ故にとだ、羅は門番達に答えた。 
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