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第三章
「必ずです」
「身体壊すよな」
「そうなります、孔明さんもです」
諸葛亮孔明、三国志で最も有名といっていい彼もというのだ。
「そうして働いてです」
「死んでるよな、五丈原で」
「明らかに過労死ですね」
「そうだよな」
「激務ばかりのお仕事では」
それではというのだ。
「かえってよくありません」
「ブラックだとな」
「ですから最初からです」
「ブラック企業には入らないことか」
「左様です」
まさにというのだ。
「そうされて下さい」
「じゃあこのことよく覚えておくな」
「チェックもですね」
「そうするな」
森田も頷いた、そして。
幾つもの企業を慎重に選んでいった、そうして。
「八条バーガーに就職出来たよ」
「おや、八条グループですね」
遠近は森田の言葉に笑顔で応えた。
「私と同じ」
「お前が就職した八条不動産も八条グループだしな」
「そして八条バーガーもです」
「そうだったな」
「あちらは優良企業で有名です」
所謂ホワイトだというのだ。
「まことに」
「だからよかったか、ただな」
ここで森田はこう言った。
「よく俺がそんな優良企業に就職出来たな」
「ははは、それは当然です」
遠近は森田に笑顔で答えた。
「貴方は清朝にかつ確実にどの企業がいいか選びました」
「それがいいのか」
「そうして就職先を決める人はです」
「就職出来るか」
「それだけの資質があるので」
だからだというのだ。
「ですから」
「そうなんだな」
「貴方もいい企業に就職出来たのです」
「ブラック企業に入らないでか」
「まず入りたい企業を調べる」
事前にというのだ。
「それ位はしておくべきです」
「そうだよな」
「ブラック企業も問題ですが」
遠近はそれ自体の存在をそうだとした。
「ですが」
「自分でも気をつけることか」
「最初からです」
「そんな企業には入らないことか」
「そもそもブラック企業に先はあるか」
そうした企業にはというのだ。
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