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おぢばにおかえり

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第六十六話 好き嫌いその三十八

「学校の先生はヤクザ屋さんと同じと思っています」
「それは極端でしょ」
「極端でもですよ」
「そうした先生を見てきてなの」
「嫌いです」
 相変わらず嫌いな対象には一も二もない言葉でした。
「本当に。ただ好きな先生もいますよ」
「そうなの」
「小学六年の時の担任の先生とか」
「それは人によるってことでしょ」
「そうかも知れないですね」
「ええ、学校の先生は皆嫌いじゃないのなら」
 それならです。
「そうでしょ」
「言われてみればそうですね」
「そうでしょ、まあとんでもない先生だけれど」
 常識では考えられない位にです。
「流石にそうそういない人よ」
「でしょうね、やっぱり」
「というかその先生どんな生き方してきたのかしら」
 そんな暴力的だとです。
「冗談抜きで家ヤクザ屋さん?」
「そこまでは知らないです」
「絶対にとんでもない人生歩んできたのよ」
 それこそ暴力は普通のです。
「そうでないとそうならないから」
「そうですよね」
「ええ、そんな人が学校の先生何年もやってるとかね」
「だから天理高校に入って驚きました」
 そうした暴力を振るう先生がいないことにというのです。
「凄いなって」
「だから普通でしょ」
「奈良県の他の学校は違いますから」
「冗談抜きで教育委員会何やってるのよ」
 もうそんなお話だと思います。 
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