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八条学園騒動記

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第六百三十四話 店じまいその六

「今回の文化祭も」
「それはそうだね」
「そう思うとな」
「色々思うところあるよね」
「あっという間だったとかな」
「うん、何かとあったとかね」
「楽しかった」
 マチアはこうも言った。
「本当にな」
「今回もね」
「こうしたことがあってな」
 文化祭がというのだ。
「いいな、学校は」
「そうだね」
「今年も楽しめたな」
「運動会もでね」
「連合の学校は何処もあるな」
「文化祭と運動会はね」
 両方がというのだ。
「そうだね」
「それで楽しめるな」
「うん、ただね」
「ただ、どうしたんだ」
「連合はそうだけれど」
 自分達の国はというのだ。
「パーティーもよくしてね、それでもサハラだと」
「あの国だとか」
「やっぱりね」
「ずっと戦争ばかりだったからな」
「学校は行くだけで」
「行けない人達もいるな」
「戦争をしていたら」
 それならというのだ。
「やっぱりね」
「学校に行けるだけいいな」
「砲弾やミサイルやビームが飛んで来たら」
 そうした状況ならというのだ。
「もうね」
「学校どころじゃないな」
「逃げないと」
 通学するよりというのだ。
「さもないとね」
「冗談抜きで死ぬからな」
「難民の人なんかね」
「学校通えなくてな」
「通信教育を受ける余裕もね」 
 避難しているからだ、難民のこうした事情はこの時代でも残念なことに変わることがないのである。
「ない人もね」
「多いな」
「連合やマウリアに着ければいいけれど」
「そうでないとな」
「サハラを彷徨っていたら」
 そうした難民の人達も存在していたのだ。
「今はサハラも落ち着いて」
「オムダーマンとティムールだけになってな」
「別にね」
 これといってというのだ。
「どちらも一般市民巻き込む戦争しないし」
「難民は出なくてな」
「難民だった人達も落ち着いてきていて」
「あちらもかなりましになったな」
「そうだけれど」
 マルコはそれでもと述べた。
「まだいるからね」
「それでそうした人達はな」
「お仕事もなくて」
「学校もな」
「通えていないよ」
「それで通信教育も」
 これもというのだ。
「やっぱりな」
「どうしてもね」
「受けるだけの余裕がない人が多いな」
「そうだね」
「だからな」
 マチアは話した。 
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