八条学園騒動記
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第六百三十四話 店じまいその一
店じまい
閉店の時間になった、ここでマルコは言った。
「終わったね」
「最後まで変な客は来ないでな」
マチアは笑顔で言った。
「何とかな」
「終わったね」
「ああ、ほっとするな」
「そうだよね」
「やっぱり何もない、平和なのがな」
「一番だね」
「そして終わりがいいとな」
それならというのだ。
「もうな」
「それでよしだね」
「ああ、終わりよければだ」
まさにというのだ。
「全てよしだ」
「そして平穏無事こそがね」
「最善だ、サッカーでもな」
この時代でもアルゼンチンでも大人気のこのスポーツでもというのだ、連合全土で人気のスポーツの一つだ。
「当たり前のことを当たり前に出来る」
「それが一番だね」
「それが出来ないチームはな」
どうしてもというのだ。
「弱い」
「そうだよね」
「ミスが多いと」
それならというのだ。
「そこから崩れるしな」
「それどのスポーツでもだよね」
「シュートをミスすれば」
そうなればというのだ。
「返ってこないしな」
「そのミスはね、野球でもね」
マルコはこのスポーツを出した。
「エラーの失点はね」
「返って来ないな」
「そうなんだよね」
アウトと思ったそれが失点となりアウトになる筈の者が生き残る。それでは気落ちするのも当然だ。そうした意味での言葉だ。
「これが」
「だからな」
「そうしたミスが多いチームはね」
「どうしても弱い」
「そうなんだよね」
「そしてな」
マチアはさらに話した。
「本当に強いチームはな」
「まずミスをしない」
「しても少ない」
「当たり前のことが当たり前に出来る」
「そうしたチームだ、だから幾らキーパーがよかったり」
マチアは再びサッカーの話をした。
「攻撃がよくてもな」
「ミスが多いチームはね」
「弱い」
「そうだね、マラドーナがいてもかな」
マルコはマチアの国の偉人の名前を出した、この時代でも彼はアルゼンチンにおいては偉人でサッカーの神々の中にいる程だ。
「弱いかな」
「あの時のアルゼンチンはな」
マチアは自国の当時のサッカーチームの話をした。
「アルゼンチンの歴史の中でも最高のチームの一つだった」
「そうだったね」
「マラドーナは確かにた」
その彼はというのだ。
「ワールドカップを優勝させてくれた」
「その時のワールドカップは彼のカップだったって言うしね」
「今も言われている位にな」
そこまでにというのだ。
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