八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三百三十七話 天理教の教会その六
「だからね」
「何時行ってもなの」
「流石に真夜中や日の出前に行くのはないけれど」
幾ら何でもだ。
「普通の時間に行くと」
「いいから」
常識の範囲内での時間でだ。
「だからね」
「今行ってもなの」
「今行ったら朝だね」
その時になる、もうそろそろ日の出だ。
「天理教は他の宗教と同じで朝早いから」
「お寺も神社もそうよね」
「キリスト教の教会もね」
宗教関係は何処でもそうだ。
「だからね」
「それで天理教の教会も」
「普通にね」
「朝早いのね」
「日の出と一緒に」
その時にだ。
「一日がはじまるから」
「それじゃあ」
「行ってもいいよ、元旦祭は十時位からだしね」
八条分教会はそうだ、神殿本部はもっと早くて朝の五時位からとのことだ。
「もう大晦日に準備はしているから」
「丁度朝起きられてる頃なの」
「教会長さんもご家族の人達も」
「そうなの」
「ちなみに駅前の喫茶店のマジックのマスターと親戚なんだ」
教会長さんのご家族はだ。
「実はね」
「あのお店となの」
「どちらも子供さんは三人姉妹で」
そしてだ。
「長女さん同士そっくりなんだ」
「マジックの一番上の娘さんね」
「あの人とね」
「あの人ってちょっと癖のある黒のショートヘアで」
香織さんはマジックの長女さんについて言った。
「垂れ目で色白で」
「八重歯でね」
「背は一五〇位でね」
「大学生の人だね」
「年上だけれど可愛い人ね」
「声もアニメ声でね」
好きな人は徹底的に好きになるタイプだと思う、これで性格もかなりいいというのだから余計にだろう。
「あの人とね」
「そっくりなの」
「血がつながっているだけに」
本当にそれだけにだ。
「お二人共ね」
「そっくりなの」
「お二人共今大学一回生で」
年齢も同じだ。
「外見もそっくりで」
「三人姉妹の長女さんで」
「何から何までね」
「同じなのね」
「だから見分けるのに」
どうにもだ。
「難しいんだ」
「クローンみたいなの」
「実際そう言う人もいたよ」
冗談でもだ。
「そこまでそっくりで性格もね」
「似てるの」
「うん、ただ教会の娘さんは」
僕はこの人のお話をした。
「高校から奈良県なんだ」
「あちらなの」
「今は冬休みで実家に帰っておられると思うけれど」
それでもだ。
ページ上へ戻る