ドリトル先生と幸せになる犬
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第十幕その十一
「これからは幸せにって思ってるけれど」
「それでもだね」
「そうはなりそうもない」
「だからだね」
「先生は残念なのね」
「うん、しかも今現在不幸になっている子がいるよ」
先生はまた言いました。
「ふわり以外にもね」
「いるんだ」
「そうした子が」
「何か急に言い出したけれど」
「今回のことと関係あるのかしら」
「そのこともわかるよ」
今後というのです。
「やがてね」
「そうなんだね」
「それじゃあだね」
「これからどうなるか」
「そうだよね」
「そう、そのこともわかるから」
だからだというのです。
「今後ね、ただ僕が今動くと」
「その子のことで?」
「何処の誰かわからないけれど」
「その子のことでなの」
「先生が今動くと」
「証拠が不十分でね」
それでというのです。
「無理だよ。こうしたことも日本は五月蠅いからね」
「五月蠅いって?」
「日本は治安がいいのに」
「それでもなんだ」
「そうだよ、日本は確かな証拠がないと」
そうでないと、というのです。
「警察や児童相談所は動かないね」
「変な時に動いたりして」
「それで肝心な時に動かなかったりして」
「取り返しのつかないことになったとか」
「そうしたお話もあるね」
「そうしたこともあるからね」
だからだというのです。
「本当にね」
「そうだよね」
「日本ってそうしたお話あるよね」
「他の国にもあるけれど」
「日本にもあって」
「折角悪事がわかっていても」
「証拠不十分でね」
それでというのです。
「犯人が捕まらなかったりして」
「悪事を防げなくて」
「それで犠牲者が出てね」
「大変なことになってるね」
「確かな証拠を抑えて警察も児童相談所が動かざるを得ない状況を作る為に確かな人にも来てもらって」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「動いてもらって」
「それでだね」
「やっていくんだね」
「こうしたことは」
「さもないと取り返しがつかないことになりかねないから」
だからだというのです。
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