八条学園騒動記
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第六百三十二話 各国のホラー映画その十一
「もうな」
「大変だね」
「それも怪物だ」
普通の蝗ではなくというのだ。
「それこそコンクリートでもな」
「食べるんだ」
「そうする」
そうするというのだ。
「だからそいつ等が来るとな」
「更地になるんだね」
「何もなくなる」
文字通りそうなるというのだ。
「だからな」
「大変なことになっていて」
「アバドンより遥かに酷い」
「そしてお爺さんが向かうんだ」
「たった一人でだね」
「それで知恵を使ってな」
力ではなくというのだ。
「そして五千億匹の怪物達に勝つ」
「つくづく凄いお爺ちゃんだね」
「そうだな、まるで神様だ」
「そこまで凄いね」
「力は弱いんだがな」
このことは事実だがよいうのだ。
「しかしな」
「それでも頭が凄くて」
「完全にチートだ」
「そこまで凄いんだね」
「ああ、あまりにもチートでな」
それでというのだ。
「ホラーはホラーだが」
「怖いっていうかお爺ちゃんが凄い」
「そうした映画だ」
「何か僕観てみたくなったよ」
「三作目では恐竜軍団と戦って勝ち四作目では巨大な鳥の群れでな」
「四作目もあるんだ」
「五作目は海に出て白鯨に勝つ、今六作目が製作中とのことだ」
こうマルコに話した。
「そして全部な」
「全部知恵で勝つんだね」
「そうだ」
「それは一貫してるんだね」
「ああ、そしてな」
マチアは話を続けた。
「アルゼンチンでは人気シリーズだ」
「某寅さんみたいになるかな」
「日本のシリーズだな」
「あの映画のね」
二十一世紀後半に復活しこの時代まで続いている、フーテンのおじさんが連合のあちこちを旅して商売し美人に振られるシリーズである。
「そうみたいになるかな」
「流石にそれはな」
「まだまだだね」
「あのシリーズは別格だ」
「二十世紀からでね」
「今も続くからな」
「また別だね」
「千年以上も続いているとな」
流石にというのだ。
「別格だ」
「そういうことだね」
「だが人気があってな」
「六作目もだね」
「製作中だ」
「どんな作品か楽しみだね」
「ああ、本当にな」
マチアは笑顔で応えた、そうした話をしながらそのうえで文化祭の終わりに近付く時を迎えていた。
各国のホラー映画 完
2021・8・16
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