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おぢばにおかえり

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第六十六話 好き嫌いその二十六

「ですが」
「それでもなのね」
「嫌いだとです」
「もう嫌われようがなのね」
「こっちは徹底的に嫌いますから」
「それで徹底的にやるのね」
「そうなんです」
 もう嫌いな相手には容赦しないというのです。
「嫌がることを調べたうえでやったり」
「それ一生恨まれても仕方ないわよ」
「そこまでしたらですね」
「本当にその癖性分ね、長池先輩にも色々言ったし」
「嫌いな相手の心の傷口とか後悔とかほじくり出してネチネチ攻めるの大好きです」
「そんなこと絶対に止めなさいっ」
 今のはりっぷくしました、先輩にそんなことするなんて絶対に許せません。
「というかそこまでするの」
「嫌いな相手ですと」
「性格悪いにも程があるわよ」
「駄目ですか」
「駄目に決まってるでしょ」
「僕嫌いな相手でないなら何もしませんよ」
「逆に言えば嫌いだと本当に性格悪いじゃない」
 そのことを実感しました。
「嫌いになったら止まらないからよね」
「もう何処までも」
「これは本当に困った癖性分ね」  
 このことも実感しました。
「絶対に自分に降りかかってくるわよ」
「やっぱりそうですか」
「因果応報でね、というか嫌いになったら止まらないことは」
 嫌いじゃなくて超嫌いになってです。 
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