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地震雷火事

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第二章

「地震が何時何処で起こるかわからないって。しかもね」
「しかも?」
「雷もあるわよね」
「何処でも落ちるでしょ」 
 古奈美はあっさりとした口調で答えた。
「お天気が荒れたら」
「いや、イタリア日本程雷多くないから」
「そうなの」
「やたら雨が多くてね」
 それでというのだ。
「雷もね」
「多いの、日本って」
「落雷あるのよ、一年で」
「これまで食べたパンの数を覚えているか?」
 古奈美はある漫画の名台詞で答えた。
「日本全土で」
「それは多過ぎって言うのよ」 
 カーチャはこう返した。
「俗にね」
「わかりやすい返事ね」
「あんたのパンの数もね、兎に角雷も」
 こちらの災害もというのだ。
「多過ぎよ、それで大雨で洪水も多いわよね」
「九州とか北海道とか千葉とか」
「治水していてもそれ以上の規模で雨降るじゃない」
 日本はというのだ。
「とんでもない大雨起こるわね」
「一年に一度は何処かでかしら」
「一つの国で一年に一度は何処かでは凄いから」
 カーチャはまた真顔で言った。
「洪水も」
「そうなのね」
「そうなのねじゃないわよ、しかも台風もあるでしょ」
「あっ、台風は夏から秋にかけてね」
 即座にだ、古奈美は答えた。
「毎年少なくとも一つはね」
「来るわよね」
「そうなのよね」
「それも凄いし」
「台風が一年に一度は絶対に来るのは」
「そりゃ台風は色々な国に来るけれど」
 それでもというのだ。
「日本は台風もって思うとね」
「凄いっていうのね」
「悪い意味でね」
 カーチャはここでも真顔だった。
「そうよ」
「そうなのね」
「しかも冬は空気が乾燥していて」 
 カーチャは今度は自分から話した。
「火事起こりやすいわよね」
「特に東京はね」
「また東京ね」
「昔は大火事が起こって」
 江戸時代のことである。
「街全体が燃えるとか」
「あったわね」
「それで火事と喧嘩は江戸の華とかね」
「嫌な華ね」
「そこまで言われていたわ、冬は空気が乾燥していて風も強いから」
 日本の冬はそうで、というのだ。
「もうね」
「一旦火が点いたら」
「もう大火事にね」
「なるのね」
「そうなのよね、しかも冬はね」
 古奈美はこの季節日本のそれについてさらに話した。
「大雪もあるし」
「今度は雪ね」
「あるから、特に北陸とか東北とか北海道とか」
「雪まであるのね」
「東京も時々大雪になるから」
「厄介ね」
「これがまた凄いのよ、そういえば寒波とか熱帯夜とかもあるわね」
 こうしたこともというのだ。 
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