| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十六話 好き嫌いその二十四

「絶対に素晴らしいおみちの人になられて」
「先輩がそう言える位の人で」
「嫌う理由がない筈なのよ」
「少なくとも今のあの人はですね」
「ええ、凄くね」
「先輩は過去は過去の人ですね」 
 ここでこんなことを言う阿波野君でした。
「終わったことは仕方ないっていう」
「そうだけれど」
「僕は過去は絶対で変わっても悪いことが悪質ですと」
「ずっと言うわよね」
「許さなくて」
「そうよね」
 阿波野君のそうしたところがわかってきました。
「本当にね」
「その人が変わってもですよ」
「その罪は消えないとか思ってるのね」
「もう絶対に」
「その考えはよくないわね」
 そのまま特撮のダークヒーローだと思いました。
「自分自身をよくない方向に持って行くわよ」
「そうした考えですよね」
「自分でわかってるならね」
 阿波野君に海を見ながら言いました。
「それならね」
「余計にですか」
「そうした考えも変えていってね」 
 癖性分をなおすことをです。
「いいわね」
「そうですよね」
「随分時間がかかると思うけれど」
 阿波野君の性格を考えるとです。
「それでもね」
「そうしないと前に進めないでしょうか」
「そうかもね」
 否定しませんでした、むしろ肯定しようかしらと思ったところをオブラートに包んでこう返しました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧