絶対に勝てない人
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第二章
「奇麗でしょ」
「スタイルもいいわね」
「尚且つね」
美人でスタイルもいいだけでなくというのだ。
「中学高校で成績優秀で音大にもね」
「合格したの」
「コンクールは出れば優勝でね」
それでというのだ。
「作詞作曲も出来るの」
「それもなの」
「尚且つ品行方正なお嬢様で」
「何それ」
ここまで聞いてだ、天は思わずこう言った。
「完璧じゃない」
「そう、この人完璧なのよ」
まさにとだ、日向は語った。
「聖女って言われる位性格も良くて私もお会いしてね」
「お話したの」
「そうしたらね」
実際にというのだ。
「年下の私にも丁寧な敬語で挨拶はご機嫌よう、よ。何でも東南アジアの何処かの国の王族の方にもプロポーズされたとか」
「王族って!?」
天は個々で最も仰天した。
「何それ」
「もうそう思うでしょ」
「チートじゃない」
「凄過ぎるでしょ」
「世の中そんな人もいてね」
「この人がそのね」
天は動画の彼女をあらためて見て述べた。
「チートなの」
「そうなの、この人を見てね」
日向はさらに言った。
「中三の時だったけれど、最初は」
「驚いたの」
「ご自身が言われるにはスポーツは苦手だそうだけれど」
「音楽には関係ないわね」
「そう、これだけ奇麗でね」
そうしてというのだ。
「フルートはこうでね」
「しかも性格もなのね」
「そうした人だから」
「絶対に勝てないの」
「そう思ってるの」
まさにというのだ。
「私は。ただね」
「目標なのね」
「だからね」
それでというのだ。
「私はいつもね」
「努力してるのね」
「フルートもね、それで音楽の他のこともね」
「勉強してるの」
「この人みたいになりたいから」
動画を観つつ言うのだった。
「そうしているの」
「そうんあのね、努力はね」
天は日向の話をここまで聞いて彼女に話した。
「絶対にね」
「身を結ぶのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「頑張ってね」
「ええ、この人みたいにはなれなくても」
「少しでも近付きたいのね」
「この人の域にね、だからね」
「努力を続けていくのね」
「そうしていくわ」
こう言ってだった。
日向は大学時代フルートだけでなく音楽の勉強全体に勤しんだ、その結果日本のある管弦楽団のフルートの奏者になりそれと共にある私立中学の音楽の先生にもなった。
そちらで生きていける様になった、それで大学を卒業し今は実家の洋服屋で働いている天に対して話した。
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