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おぢばにおかえり

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第六十六話 好き嫌いその十八

「その方がね」
「牛車曳いておられたんですね」
「そうなの。ちなみにその教会の奥さんがまた奇麗な人で」
 奥華は本当に美人さんが多いです、この奥さんも驚く位奇麗ですが娘さんもですから余計に凄いです。
「一度見たら忘れられないわよ」
「へえ、そうなんですか」
「最近阿波野君奥華で有名になってるみたいだから」
「そうですか?」
「ほぼ毎日詰所来てたわよね」
 去年のことです。
「それでよ」
「へえ、じゃあその教会長さんにもですか」
「知られているかも知れないわよ」
「そうですか」
「阿波野君目立つし」
 この要素もあってです。
「背が高いから」
「それだけで目立ちます?」
「髪型は普通だけれど」
 お顔立ちは・・・・・・いいと思います。
「それでもルックス悪くないわよ」
「そうですか」
「それに何か挙動がね」
 外見以上にです。
「そっちが目立つから」
「そうですか?」
「何かあちこちキョロキョロする感じで」
 私が見る限りです。
「それでよく喋って身振り手振りもあるから」
「だからですか」
「目立つからね」
「奥華で有名になってますか」
「そうなってるわよ、確か平野の方の系列よね」
 奥華の中で、です。
「そっちでも有名になってる筈よ」
「そういえば最近よく声かけてもらえますね」
「そうでしょ、そうなることもね」
 このこともです。 
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