夢幻水滸伝
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第二百十二話 東南アジア統一その十一
「別にや」
「やり合うことはなかったですか」
「そや、ただ戦場やが」
シェリルは今度はその話をした。
「何処で戦うかが問題や」
「こちらが確実に勝てる場所ですね」
バイテはシェリルがやり合うつもりはなかったと言ったのでそれで穏やかな表情になってそのうえで彼女に応えた。
「そこで、ですね」
「戦うで」
「そうしますね」
「そや」
まさにという返事だった。
「今それを考えてるで」
「左様ですか」
「それで自分達にもな」
そこにいる星の者全員にも言った、全員ズーとの会談の時に一緒にいたが同席していただけで話はしなかった。
「話そうとな」
「思われてですか」
「最初からいてもらった、さて」
シェリルはあらためて言った。
「具体的に何処で戦うか」
「それが問題ですね」
モレイもここは腕を組んだ。
「何といいましても」
「そや、こちらの有利なところで戦う」
「勝つ為に」
「私としてはもう考えてるけどな」
「そうなのですか」
「カーペンタリア湾や」
オーストラリア北部のこの海だというのだ。
「あそこは入った敵軍を囲みやすい」
「湾だけあり」
そのオーストラリア北部を勢力圏に収めていたダーガーが応えた。
「そうですね」
「しかも潮流も独特や」
「渦を巻く様になっています」
「それも複数な」
「だからですね」
「あそこで戦おうと思ってる」
「地の利、この場合は水の利ですね」
グレイカスは笑って話した。
「それになりますね」
「陸で戦うよりもな」
「海で戦う方がですね」
「東南アジアとオセアニアの戦やとええやろ」
「海が多いので」
「そやから海でええと思って」
戦の場所はというのだ。
「そしてな」
「その海で戦うにしても」
「あの湾がええと思ってな」
「そう言われますね」
「そや、ここはな」
まさにというのだ。
「あそこで戦おうな」
「それでは」
「では水軍と空船を集結させましょう」
マーガレットは静かに述べた。
「あの湾の港にそれぞれ」
「そうしてな、敵軍が中に入れば」
「それぞれの港から出港させ」
「そしてな」
「敵を囲んで倒しますね」
「潮流も上手に使ってな」
そうしてというのだ。
「やっていくで」
「わかりました」
「もう戦の用意はしてたが」
フィリピンそしてベトナムと同盟を結んでからのことだ、この二国と国家連合の戦が長引けが攻め込むつもりであった。
「ここはな」
「引き続いてですね」
「それを進めて」
そしてというのだ。
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