| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百二十九話 冬のお庭でその十二

「一年がはじまらないですね」
「神社に行かれることもですが」
 畑中さんは僕にお話してくれた。
「やはりです」
「天理教の信者なら」
「おみちの人ならば」
「元旦はですね」
「天理教の教会に行かれて」
 そうしてというのだ。
「元旦祭に出られて」
「一年をはじめるべきですね」
「教会長さんもお待ちです」
「奥さんもご家族の人達も」
「はい」 
 まさにというのだ。
「楽しみに待たれているので」
「だからですね」
「行かれて下さい」
「そうしてきます」
「大晦日は御仏の日で」
 小野さんはこう言われた。
「そして元旦はです」
「神様の日ですね」
「私はそう考えています」
「神道の神様に」
「天理教の神様の日でもあります」
「だからですね」
「行かれて下さい、学園のお寺や教会も」
 こちらは仏教に神道、天理教だけでなくカトリックもプロテスタントもだ。住職さんも神主さんも会長さんも神父さんも牧師さんも仲がいい。
「今からです」
「そのお時間ですね」
「そうなります」
「そうですね、じゃあ僕も」 
 そして香織さんもと思った。
「今から」
「神仏の時にです」
「入りますね」
「そうした日に」
「それが大晦日、元旦ですね」
 僕はあらためて思った。
「神仏の日ですね」
「そうした日もあります」
 畑中さんは僕に微笑んで話してくれた。
「左様ですね、ただ」
「ただ?」
「本来は常です」
「三百六十五日ですね」
「その全ての日がです」
 まさにというのだ。
「神仏の日です」
「常にですね」
「特に意識する日と言えばそうですが」
「本来はですね」
「一年の全ての日がです」
 大晦日や元旦に限らずというのだ。
「神仏の日です」
「そうなんですね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「本来はです」
「そのことはですね」
「思わなくてはなりません」
「そういうことですね」
「やはり神仏は常に忘れないことです」
 このことはとだ、畑中さんはまた僕に話してくれた。そうしてそのうえで僕に対してさらに話してくれた。
「我々を見守ってくれていて」
「そうしてですね」
「守護してくれています」
「この世にあって」
「はい、ただ」
 ここで畑中さんは僕にこうも話してくれた。
「この世にはそうしたことを考えない人もです」
「いますね」
「それも教会等にいても」
「神父さんでもですか」
「聖職者かそれに準じる人でも」
 それでもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧