八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百二十九話 冬のお庭でその三
「お外にいます」
「寒い中で考えてだね」
「はい、今日のことをです」
考えているというのだ。
「そうしています、今日はあの人と」
「デートなんだ」
「そのことを考えています」
「そうなんだね」
「はい、色々神社でやることがあるので」
「出店行っておみくじ引いて」
「絵馬や破魔矢も買いまして」
それでというのだ。
「順番に何をしていくか」
「どういった順番でなんだ」
「進めていくか」
「それをなんだ」
「考えています。神社にいますと」
円香さんは神社で生まれ育ってきた、それでというのだ。
「どうしてもです」
「考えるんだね」
「こうしたことも。どうしていくか」
「考えていて」
「今ここにいます、ですがまとまってきました」
僕に微笑んで言ってくれた。
「あの人にお話してみます」
「そうしてだね」
「進めていきます」
「そうするんだね」
「はい、大体決まりました」
その順序がというのだ。
「おみくじ、絵馬、破魔矢そして」
「お賽銭は」
「それは最初で」
それでというのだ。
「やっていきます、そして一通り終わって」
「それでなんだ」
「お神酒を頂いて」
「温まるんだ」
「全て終わって」
そうしてというのだ。
「出店に」
「行ってだね」
「楽しんできます」
「じゃあ今夜は」
「お蕎麦を食べてから」
やっぱりこれは外せなかった。
「そうしてきます」
「寒いから気をつけてね」
「はい、それは忘れないで」
僕ににこりとして話してくれた。
「そうしてきます」
「それじゃあね」
「はい、夜になるのが楽しみです」
こう僕に話してだった、円香さんも僕と別れて八条荘の方に行った。僕はそのまま歩いているとそこにだった。今度はラブポーンさんがいた。
ラブポーンさんは僕に少し苦笑いで言ってきた。
「寒いよね」
「タイから見たらね」
「もうこんな寒いのはよ」
「はじめてだね」
「風も強いから」
「うん、余計になんだよね」
神戸の冬はだ。
「寒いんだよ」
「そうね、だから今日は暖かくして」
そうしてというのだ。
「行くわね」
「ラブポーンさんも今夜は出るんだ」
「日本のお寺行くわ」
「そうするんだね」
「彼氏と一緒にね、神社もね」
そちらもというのだ。
「行くわ、ただ日本のお寺って」
「どうしたのかな」
「同じ仏教なのに」
「ああ、タイのお寺とはね」
「全く違うわね」
「仏教でも国が違うと」
それならだ。
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