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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二十八話 大晦日その三

「すぐに収まったんだよ」
「そうよね」
「それで神社もお寺も」
「今はね」
「江戸時代も普通に共存していたし」
 そしてだ。
「そのうえでね」
「今もよね」
「仲良くやってるよ」
「どの宗教も」
「それでいいし僕達もね」
「その中でよね」
「うん、あらゆる宗教を巡って」
 そうしてだ。
「神仏に触れながらね」
「楽しめばいいわね」
「そうしとうね、今日は」
「ええ、お蕎麦を食べて」
「夜にね、ただ冷えるから」
 昨日の夜もだった、そして今夜もなのは間違いない。
「だからね」
「あったかくしてね」
「出ようね」
「わかったわ」
 香織さんも笑顔で頷いてくれた。
「それじゃあね」
「厚着をしてね」
「カイロもね」
「そうそう、カイロも必要だね」
「あれがあるとね」
 使い捨てカイロ、これがだ。
「それだけで随分違うから」
「そうだよね」
「だからね」
「カイロもだね」
「持って行くわ」
「貼っていくんだね」
「そうしたらね」
 それならだ。
「本当に違うから」
「それでだね」
「私はそうするわ」
「そうだね、じゃあね」
「温かくしていきましょう」
「そうだね、ただね」 
 僕は香織さんにこうも言った。
「お蕎麦も食べるから」
「そちらでも温まるわね」
「そのこともあるよ」
「お蕎麦いいわよね」
「あったまるよね」
「ええ、ただあったまるならね」
 それならとだ、香織さんはこうも言った。
「おうどんの方がね」
「ああ、そちらの方がね」
「温まるわよね」
「それはね」
 僕も否定しなかった。
「事実だね」
「そうよね」
「だから赤穂浪士も食べたしね」
 吉良邸討ち入り前にだ。
「それであったまってね」
「討ち入りしたのね」
「そうだったしね」
 そのこともあってだ。
「やっぱり温まるならね」
「おうどんよね」
「その方がいいね、特にね」
 そのおうどんの中でもだ。
「鍋焼きうどんがね」
「あれ温まるわよね」
「うどんすきもね」
 こちらもいい。
「いいよね」
「ええ、兎に角温まるなら」
「おうどんだね」
「そうよね」
「何といってもね」
「北海道だとね」
 香織さんは故郷の話もしてくれた。 
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