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おぢばにおかえり

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第六十六話 好き嫌いその九

「だからね」
「ほこりのことはですか」
「気をつけてね」
 そしてとです、阿波野君にさらに言いました。
「そうしたことは」
「何としてもですね」
「ええ、なおしていってね。そこは」
「人を好きになり過ぎることも嫌いになり過ぎることも」
「極端だからね」
 本当にそう思います。
「だからいいわね」
「その癖性分をなおすことですね」
「そう、特に嫌うことをね」
 とにかく阿波野君の嫌い方は尋常でないからです、嫌い抜いて憎み抜いてそして態度にも出る位だからです。
「そうしてね」
「それじゃあね」
「そう、それとね」
「それと?」
「もう一つ思うことはね」  
 私はさらに言いました。
「これはいいことだけれど」
「癖性分じゃなくてですね」
「ええ、これだと思ってことに真剣なことはね」
 この長所にも最近気付きました。
「いいことよ」
「だからその長所は、ですね」
「のばしていってね」
「そうさせてもらいますね」
「ええ、そうしたらいいから」
 このことも心から思うことです。
「そうした阿波野君きっといいよううぼくになって」
「いい会長さんにもですか」
「なれるわ」
「じゃあこれからもいさんでいきます」
「というか何で会長さんを目指すの?」
 このことが気になってそれで尋ねました。 
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