夢幻水滸伝
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第二百九話 魔法学校の主からその三
「言われてみますと」
「左様ですね」
「それは何ということはないですね」
「この学校のことは」
「世界と比べれば」
「はい、むしろこの学校を治め」
そしてとだ、カイはさらに言った。
「そしてです」
「そのうえで、ですね」
「ホー=チ=ミンとその周辺を治める」
「そうされますね」
「これより」
「そうします、術の力を主に使い」
学校にあるそれをというのだ。
「そしてです」
「まずはこの街の周辺を」
「そしてですね」
「ベトナム南部を治めましょう」
カイは二人に約束した、そしてだった。
学校の理事長兼校長に就任した、それまでの理事長と校長は副理事長と副校長になった。そうしてだった。
共にカイを補佐することになった、副理事長と副校長のポストはなかったので二人の就任に問題はなかった。
そしてだ、カイはホー=チ=ミンの市長とも会った。市長はノームの中年の女だった。市長はカイと話してこう言った。
「内政はお任せ下さい」
「この街のですね」
「はい、そしてカイ様はです」
カイに直接言った。
「言わば国の主として」
「政全般にですね」
「あたって下さい」
こう言うのだった。
「そうして下さい」
「内政も外交も貿易もですね」
「そして教育や軍事も」
そうしたこともというのだ。
「全てです」
「統括してですね」
「治めて下さい」
「そうですね、既に魔法学校の主になっています」
「あの学校は東南アジア屈指の術の研究機関でもありまして」
「人材もですね」
「多いです」
こう話した。
「もうご存知と思いますが」
「はい、確かに」
カイも答えた。
「学校の責任者になってわかりました」
「左様ですね」
「そのことも」
「それではです」
「学校の力も使い」
「街には警察がいて治安は出来ますので」
それでというのだ。
「後は軍隊をです」
「整えてですね」
「そうしてです」
そのうえでというのだ。
「ことを進められては」
「そうですね」
カイは市長の言葉に頷いた、そのうえであらためて言った。
「それではです」
「これよりですね」
「軍を整え」
そうしてというのだ。
「それで賊やモンスターを倒し」
「そうしてですね」
「民を護り」
「治安もよくしていきますね」
「軍は他国との戦だけでなく」
それだけが目的ではないというのだ。
「この世界では賊やモンスターの征伐にもです」
「働いてもらいますね」
「他には災害救助もありますが」
この役割も忘れていなかった。
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