おぢばにおかえり
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第六十五話 心配していてその二十四
「四人って言った後ですぐにね」
「三人って言ったの」
「これどういうことかしら」
「お一人出直したんじゃないかしら」
お母さんは考える顔で答えてくれました。
「そうじゃないかしら」
「それですぐに訂正したのかしら」
「そうかもね。それかね」
「それか?」
「何かお一人と何かあって」
考える顔のままでの言葉でした。
「それでお祖母さんと認めたくないとか」
「まさか。自分のお祖母さんでしょ」
「親戚でも相手を認めたくない人もいるのよ」
「えっ、そうなの」
「世の中色々な人がいるけれど」
このことは私も認識しているつもりです、高校の三年間でも寮や学校でそうしてきたつもりです。ですがお母さんは私より長く生きているだけあって言葉に説得力がありました。
「それはこうしたことでもよ」
「親戚のことでも」
「そう、あってね」
それでというのです。
「親戚の誰かと仲が悪くて」
「そんな人も確かにいるわね」
言われてみればそうした人も多いです。
「親子兄弟の間でも」
「だから若しかしたら」
「阿波野君のお家もなのね」
「ご両親はよくてもね」
それでもというのです。
「何かあってかも知れないわよ」
「そうなのね」
「だからね」
お母さんは私にさらに言いました。
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