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夢幻水滸伝

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第二百八話 ハノイの女傑その六

「あの国に負けん様にな」
「農業にも力を入れる」
「そうしていきますね」
「ハノイだけでなく」
「農村も治めていきますか」
「そしてな」
 それでというのだ。
「統一してくで」
「このベトナムを」
「そうしていきますね」
「そうしてくで、賊やモンスターの征伐もしていってな」
 こう言ってだった、ズーは掌握したハノイを拠点に勢力を拡大していった、すぐに中国との境に達し。
 そこから勢力を南下させていった、細長い天秤を思わせる国土を南下していったが戦になると自ら軍を率いてだった。
 術を派手に使い敵を破った、ユエから百キロ位北の街を拠点とする千人程の規模の傭兵団がある富豪に雇われて攻めてきたが。
 ズーは彼等に破壊の術、サイオニックのその術を使って彼等を一撃で倒した。兵達はその彼女を見て言った。
「あの、凄い術を使われましたね」
「サイオニックの術の最高位ですか」
「それで千の敵を一蹴ですか」
「そうされましたか」
「戦をやるなら徹底的やろ?」 
 ズーは驚いている兵達に笑って返した。
「そやろ」
「はい、それはです」
「よく言われることです」
「時と状況によりますが」
「それでもです」
「やるならです」
「そや、出し惜しみする意味のない状況やったし」
 それでというのだ。
「ここはや」
「一撃で、ですか」
「戦を終わらせましたか」
「軍勢同士の戦をするよりも」
「そうしたんやで、ほな死んだ連中は術で蘇らせて」
 そうしてというのだ。
「負傷者は手当てをして」
「そうしてですね」
「我々の軍勢に組み入れますね」
「この傭兵達も」
「そうするで、この傭兵団はならず者やないからな」
 金によって動く者達だ、油断すると略奪暴行に走るがそれでも金を支払えば普通に動く者達であるのだ。
 それでとだ、ズーは兵達に話した。
「そやからな」
「我々に組み入れる」
「正規軍としてですね」
「そうしていきますね」
「そうするで、あとこの簾中雇った富豪は悪徳商人で」
 雇い主の話もした。
「裏社会でも儲けてるさかい」
「倒しますか」
「そうしますか」
「そうするで」
 こう言って今度は商人の屋敷に単身乗り込んだ、そのうえで。 
 術を使うだけでなくサイオニックという基本格闘向けの職業ではないがその手に持っている水の杖という武器をふんだんに使ってだった。
 ドワーフの富豪が雇ったならず者達を薙ぎ倒していった、そして最後は。
 拳銃を持ち出した富豪にダッシュからの右手の引っ掻きを顔に浴びせて倒した、そのうえで悪者達を全員縛り上げた。
 富豪は縛られてから言った。 
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