麗しのヴァンパイア
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第三百七十一話
第三百七十一話 三本目も飲み終えて
葵は何だかんだでチーズを肴に三本目のワインも飲んでいった、そしてチーズを食べ終えた時にだった。
三本目も飲み終えた、そうして自分を見ていた赤音に言った。
「もうこれでね」
「流石に終わり?」
「ええ、もう飲めないわ」
「飲み過ぎでしょ」
赤音の返事はクールなものだった。
「流石に」
「自覚してるわ」
「だったらもう飲まないわね」
「流石にこれで終わるつもりだったしね」
「じゃあ寝ましょう」
「歯を磨いてね」
「そうしましょう」
こう姉に言った。
「お姉ちゃんお酒は飲むのよね」
「大好きなのよ」
「しっかりしてるのに」
「お酒のことはなのね」
「そうなのだからね」
飲み過ぎるというのだ。
「見ていてどうかって思うわ」
「好きなのよね」
三本完全に空けて満足した顔で言った。
「だからね」
「いつも飲むのよね」
「そうなの」
こう妹に答えたのだった。
「この通りね」
「そうなのね」
「赤音もわかるかもね」
「お酒飲んだら?」
「その時はね」
「わかるかしら」
「だってうち飲む家だから」
だからだというのだ。
「代々ね」
「それでなの」
「だから赤音もね」
家の遺伝でというのだ。
「飲むかもね」
「そうなのかしら」
「まあ今は歯を磨いて寝るわ」
妹の言う通りにというのだ。
「それで明日多分凄い二日酔いだけれど」
「お風呂入るのね」
「そうするわ」
「それで二日酔い解消するのね」
「それも飲めばわかるわよ」
最後までこう言う葵だった、そうしてそのうえで今は歯を磨いて寝た。妹はその姉を見送ってそのうえで自分も歯を磨いて寝た。
第三百七十一話 完
2021・5・27
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