八条学園騒動記
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第六百二十四話 茶道をしてみたその十一
「自分に逆らうとこうなるってね」
「言っていたの」
「だから従えってね」
こうした論理になるというのだ。
「言っていたんだよ」
「そうだったのね」
「けれど元就さんは」
「実際にしていて」
「何度もでおまけに騙して」
そのうえでというのだ。
「やってるからね」
「極悪非道ね」
「だから謀神と呼ばれたり」
菅はさらに話した。
「奸悪無限とかね」
「呼ばれていたのね」
「ずっと戦い続けて」
それが戦国と言えばそれまでである、だがそれを差し引いても元就は非常に多く戦ってきた人物である。
「それで多くの家もね」
「滅ぼしてきたわね」
「戦いだけでなくて」
「謀略も使って」
「それでなんだ」
「そうした悪辣なこともしていたのね」
「もう内部粛清もあって」
その中には実の弟もいた。
「調べると」
「松永さんより悪かったのね」
「俗に戦国三悪人って言うけれど」
その松永久秀と斎藤道三そして宇喜多直家である。
「三悪人よりもね」
「悪いのね」
「そうだったと思うよ」
「まさに極悪非道の」
「それは意外だったわ」
「けれど調べたらそうなんだ、この人と比べたら」
それこそというのだ。
「松永さんなんて遥かにましで」
「それで茶道の心得もあって」
「ずっとね」
「ましね」
「そうだったんだ」
「それは意外ね」
「そう思うよ、あとね」
菅はお茶を飲みつつ述べた。
「織田信長さんも好きだったんだよね、茶道」
「というかあの人が広める一因になったわね」
「そうだったんだ」
「信長さんですが」
ここでまた茶道部の部員が言ってきた、そうしてその織田信長の話をはじめた。
茶道をしてみた 完
2021・6・16
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